ラベル 「無趣味なので定年後が心配」という方に贈る、60代から始めるおすすめ趣味リスト の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2024年4月14日日曜日

★「無趣味なので定年後が心配」という方に贈る・60歳から始めるおすすめ趣味リスト ⑤ 男の簡単料理

 このところ職場で

「定年後の趣味に迷ったらあいつに相談」というような

妙なトレンドができてしまったようで

おごりの一杯を持参して

(コンビニコーヒー1杯である、念のため)

クライアントが千客万来の日々だが


正直、この人が来るとは思わなかった

ちょっと、ゴツいタイプで大学も体育会

いささかモラハラ気質がなくはなく

私とは、あまり親しいというわけでも無い

とはいえ

コンプライアンスが大切にされるようになってからは

モラハラ発言も、男尊女卑な行動も

人が変わったように、ピタリと止めて数年たつ

その点は、見事だと思っている


私より、少し年下で、確か役職定年もまだだったはずだ

正直に、意外ですね、といってみたところ

お嬢さんから、お父さんは根本的に変わらなくては

ダメだ、と言われたのだそうだ

お恥ずかしい話ですが、と前置きして

何がダメなんだ、と聞き返したら

娘は返事をしなかったので

ひょっとして、自分は何か

トンデモナイ間違いをやりかけているのではないかと

心配になって、とのことだった


これは、困った

おそらく、相談したいのは趣味のことではなく

家庭人として、どう生きていけばいいか

という点なのだろう

さすがに、これは私の手にあまる

なので

夫婦のことは、わかりませんよ

特に、私はシングルなので、と逃げようとして

気が変わった

的外れかもしれませんが、と前置きして

おすすめの趣味としては、と言葉を続けた


娘さんが根本的に変わらなくてはダメ、ということは

おそらく、家族からは不合格、と

思われているのだろう

確かに、モラハラ気味のところはあった

男尊女卑が目に余ることも、無くはなかった

だが、数年前

職場ぐるみで、これは止めましょう、と決めてからは

四の五の言わず、ピタリとやめて数年間

それを守り続けるだけの、潔さと強さのある人だ

こうなると、親しい人かどうかとは、全く別の次元で

拍手の一つもしたくなるというものではないか

ご家族ときちんと向き合い

話をするチャンスを作れれば

ひょっとして、悲劇的な事態も

咲けられるのではないか、と

妙なおせっかいが、頭をもたげてきたからだ


私がすすめたのは

「男の料理」

ただ、普通に料理をするだけではなく

レシピ本の検証をして、動画にとる

あわよくば、ユーチューバーデビューを狙う

いわば「合わせ技」


料理ねぇ、と納得しかねていたので

少し、解説を続けた

今は、書店に行くと

短時間でサッとできる料理のレシピ本が並んでいる

例えば

「やる気1パーセント」シリーズや

「クックパッドの高評価」シリーズ

「ずぼら飯」シリーズ

「リュウジ式至高のレシピシリーズ」

「男飯入門」などなど

余りにも多くて、選べないくらいだ

それを、実際に作ってみてくれて

本当においしいのか、難しいところはなかったか

初心者の目で評価してくれる「検証動画」があれば

必ず、需要はあるだろう

特に、1人暮らしになったシニア男性や

単身赴任中の現役サラリーマン

新生活を始めるようになった大学生や新入社員など

喜んで見たがる人は多いと思う


しかも、料理ユーチューバーとして

上手く行けば、将来の収入につながるかもしれない

収入まで行かないにしても

仕事をやめても、新しい人とつながっていくことができる

ひょっとしたら、自分で新しいメニューも

思いつくかもしれない

未来がどんどん広がる感じがするではないか


そのうえ、料理を作れば

その日の食事が出来上がるのだから

おそらく、ご家庭でも喜ばれるのではないか

特に、毎日の料理が負担になっているシニア女性は多いから

土・日の昼は毎週自分が作りたい、と話せば

けっこう、協力してもらえるかもしれない


これはオマケだが

ある程度、美味しいものが作れるようになったら

お嬢さんに

根本的に変わったと思うが、どうか、と

尋ねてみるのも、いいと思う


コトバに出して言ったのはここまでだが

私としては、内心一番気になっているのは

最後の点だったりする

母親と娘の絆はかなり強いことが多い

娘が父親に、変わった方がいい、という時は

たいてい、母親が娘に、父親への不満を話し

娘が、それに共感している時だろう

これは、相当の危険信号だ

娘さんの反応を見れば、ある程度、奥さんの気持ちもわかるだろう

毎週の料理で

少しでも、事態が良くなってくれるといいと思う


ここまで話して、どうやら納得してもらえたようだった

「男飯入門」は面白そうだ

試しに、一丁やってみるか、

でも、包丁を使ったことが無くて

とのことだったので

レシピの中から、包丁を使わず

スライサーや、手でちぎるようなものを選んで

作ってみてはどうですか、と

おススメした

例えば、サラダでも

キャベツの千切りはスライサーでできるし

レタスなら、手でちぎるだけだ

簡単にしようと思えば、いくらでもできる


ダメ押しに、つまらなかったら

もう一度相談に来てくれれば

ほかのネタも探しますよ

まずは、スタートを、と

応援しておいた


そして最後のアドバイスとして

「皿洗いと片付けまでが料理」

「片づけ方は奥さんに聞くこと」

「美味しくできても、自慢しないこと」

「今まで料理を作り続けてくれてありがとう

 ということ」をつけ加えておいた


最初は、料理にありがとう、はおかしい

家を維持するための仕事は自分がして

収入を家庭に入れてきた

家事をするのは、奥さんの当然の職務だから

礼を言うのは筋が違う、といっていたが

それなら、退職する人に花束を渡し

今までありがとうございました、というのも

おかしいではないか

給料もボーナスもきっちりもらい

退職金までせしめていくのだから

その理屈なら、勝手に出て行け、ということになる

それが、そうはならない

花束、拍手、感謝の言葉は退職とセットになっている

それと同じだ

週末だけでも、料理から退職するのだから

少なくとも、お礼の言葉は必要だろう、と話した


しばらくは、考え込んでいたが

なるほど、腑に落ちた、というと

これは、女房に花束も用意した方がいいかな、と言われた

確かに、退職者と花束はセットだが

花束は家に花瓶があるかどうか

花瓶の大きさがどのくらいかにもよるので

二千円くらいで

アレンジメントを作ってもらう方がいいと

おススメしたが

この分なら、何とかうまくいきそうな気がしてきた


頑張れ!!


ちなみに、花のアレンジメントは

これで3000円くらいだ

プレゼントには、結構おすすめかもしれない








2024年4月2日火曜日

★「無趣味なので定年後が心配」という方に贈る・60歳から始めるおすすめ趣味リスト ④ ご夫婦で社交ダンス

 以前、神社仏閣・日本史大好きな同僚に

定年後の趣味に、御朱印集めを薦めたところ

定年には4年以上残している今から

すっかり御朱印にはまってしまい

ネットで出会った御朱印友達に

蘆山寺(紫式部の住居跡らしい)の

切り絵御朱印を送ってもらい

大河ドラマファンの皆々様と大いに盛り上がったうえに

あいつに相談すると、いいアイデアをくれるぞ、と

私のことをすすめまくったらしく

このところ、クライアント(?)が

増加の傾向にある


今日、相談を受けたのは

職場でもラブラブカップルで有名なご夫婦の片方

定年後に、二人で暮らすのは楽しみなのだけれど

いつもいつも、二人きりでは

刺激が無くて、マンネリ化してしまうのはつまらない

何か、ちょっと華やかな

お互いに惚れ直すようなイベントのある

趣味を推薦してくれないだろうか

できれば、ロマンチックなものの方がいいが

予算は、二人で合わせて

月に一万~一万五千円くらい

映画鑑賞や、観劇のような「受け身」のものよりも

主体的な行動のできるものの方がいいが

旅行は予算的に厳しいものがある


できれば、健康にいいことがいいが

登山はハード過ぎて、ロマンチックさに欠けるし

スポーツジムも、自分がTシャツ姿を披露したからといって

惚れ直してはもらえないだろうし

何か、いいアイデアはないか、とのご相談だ


思わずノドまで

私はシングルなのですが、という言葉が出かけたが

なんだか、くちに出すと

ひがんでいるように聞こえそうなので、止めた

それに、何と言っても

これ以上はないだろう、というような

いいアイデアが頭に浮かんでいたからだ

少々モヤモヤはするものの

アラカンのご夫婦が、ここまでラブラブだと

こちらとしても、拍手の一つもしたくなってくる

で、ご祝儀代わりに提案したのが


ご夫婦で、社交ダンスのカップルを組み

競技会を目指す

ことだ


私の世代なら、映画「Shall we dance?」を

ご覧になった方は多いと思う

とはいえ、これを提案した時には

さすがに、ぽかんとした顔をされた

なので、一から説明することにした


まず、社交ダンスは一番に「立つ」ことが大切

だが、それにも条件がある

背中の後ろ、肩甲骨二つが平行になるように

(かなり胸を張る姿勢になるので、それだけでも

 苦しい人は、かなり苦しいらしい)

頭はまっすぐ、てっぺんを糸でつられているような感じで

背中は逆三角に、大きめに見えるように

(背筋のコントロールが大事)

おなかは丹田に力をこめ、上に引き上げる

この姿勢で片足立ちができるようにバランスをとり

切れ目なく、ゆったりと動くのだから

踊るというより、曲に合わせて

優雅な筋トレをしているようなものだ


私の相談者サンは、背中あたりでギブアップだった

動きがゆったり、というと

大極拳みたいだ、確かにこれはかなり効く

それに、これだけやればどう考えても姿勢が良くなるから

間違いなく、惚れ直してもらえそうだ、と

本当に愛妻家であるらしい


社交ダンスのスクールは案外多く

料金も、「Sall we dance?」の言う通り

チケット制で、グループレッスンなら

かなりリーズナブルに受けられる

特に初心者なら、奥様と二人で毎週受けても

1万円いくか、いかないかだろう


それに、このご夫婦は東京都民だ

東京には、都民限定のちょっと有名なシニア限定の

社交ダンス大会がある

年齢制限が、60歳以上

毎年、テレビのニュースの取材が入り

確か昨年はコロナの影響で4年ぶりの開催

最高齢は90歳だったような記憶がある


ご夫婦でペアを組んでいれば

時間のある時に、毎日少しずつでも練習ができるので

上達も早くなるだろうし

大会は、目標にも、励みにもなる


社交ダンスでかかる曲は

ワルツ、タンゴ、サンバ、チャチャチャなど

メロディーの美しい、スタンダード

いわば、「ジェットストリーム風」の曲が多くて

曲を聴いているだけでも、ロマンに浸れる


それに、試合に出るとなると

コスチュームは、男性は燕尾服

女性はドレスだ

女性のメイクはレビューガール並みに華やかだし

ダンスシューズも、アクセサリーも必須

勝ち負けを度外視しても

まるで、大戦間時代のようにドレスアップして

きれいな曲に合わせて踊るチャンスなど

社交ダンスをしていなければ、まずありえない


ロマンと惚れ直し、運動不足解消

全てクリアーだと思いますが、いかがでしょう、

と聞いてみたら

「最高だ

そのうえ、見せびらかせるのが、なおいい」

と言い出したので

何を見せびらかすのか、と聞いてみたら

いかにも、あきれた、きまつているじゃないか、

という顔をされた上で

答えが返ってきた


麗しの我がパートナー❤


忘れていた

この方は、宴会などがあっても

若いころから、奥様が家で待っているから、と

中座して帰っていた、いう

噂がある方だった

そのせいで、万葉集の歌人の

山上憶良にちなみ、『オクラ君」という

あだ名まであったらしい


ここまでくると、完全に毒気を抜かれた

どうぞお幸せに

試合に出るときには、二人分の団扇を作って

応援に行かせていただくとしよう








2024年3月19日火曜日

★「無趣味なので定年後が心配」という方に贈る・60歳から始めるおすすめ趣味リスト ③ 保護猫カフェスタッフ

 陽気が暖かくなり

なんとなく、昼休みに外出がしたくなり

勤め先のビルから徒歩3分ほどの

キッチンカーの集合場所に出かけてみた

普段は弁当派なのと

この時期は、花粉症がきついことも手伝って

本当にたまたま、新しいキッチンカーが

出ていないかな、と、冷やかし半分にみてまわっていたところ


異動前に同じ部署だった、元同僚と

ばったりと出会った

キッチンカーのハワイ風料理

「ロコモコ弁当」のファンなのだという

私も今日の昼食はそれにして

早咲きの河津桜の下で、一緒に弁当を広げていたら

定年後、何か楽しそうなことはないかしら、と独り言のように

つぶやいた


これは、と、ちょっと緊張した

この人も、今月末で定年になる

そして、あまり自分の心の中を人に言わない人だ

だから

この人が、独り言のようにつぶやくことは

決して、独り言だと思ってはいけない

むしろ、普通のひとなら、一杯おごるから相談にのつてよ、と

コンビニコーヒー片手にやってくる人と同レベルか

あるいは、ずっと深刻な事態と思った方がいい

(私への「一杯」はコンビニコーヒーに一杯と

 相場が決まっているらしいのだが、それはさておき)


ご夫婦で40年、部署は変われど同じ職場に勤めていて

波風が立った、という話も聞かない

最初は、ご夫婦で楽しめる何かが良いか、と思ったのだが

もしそのつもりなら、相談は夫婦でしているだろう

他人である私に話を持ってくる、ということは

趣味を口実に、一人になれる時間が欲しいのかもしれない


と、なると

この人の好みにあっていて

1人になれる時間を確保できる趣味

相手が一緒に来ようとしても、一緒に来られない事情があり

波風を立てずに一人になれる趣味、がいいかもしれない

読書や手芸では、家を空けて一人になることはできないし、と

迷った末に

ここは、ソバ―キュリアスの意地

飲酒の時間を情報収集に費やしてきて

ムダな情報が、おもちゃ箱のように頭の中に詰まっている

必死で検索して

これぞ、というものを見つけ出した


念のため、かなり唐突ではあるが

猫、お好きですよね、と確認してみた

すると

そうですけど、どうして、とかなりビックリされた

話はとても単純だ

この人の目立たない私物には、猫モチーフのものが

とても多い

休憩用のティーバックを入れている缶は

カルディが猫の日限定で売り出している猫イラストだし

ボールペンはクリップの先に、小さな猫の足の裏がついている

この頃は、大河ドラマのラインスタンプを使っているが

愛用しているのは、主人公の紫式部でも、藤原道長でもなく

猫の「こまろ」だ


だが、家庭で猫を飼っている、と聞いたことはない

何かご事情でも、と尋ねたら

本人以外の家族が全員ネコアレルギー、とのことだった

ネコをとおりこして、動物の毛一般が全部ダメだそうだ


これで、話がつながった

この人は、自分はネコが大好きなのに

家族がアレルギーで、飼うことができない

でも、ネコ好きを大っぴらに出すと

家族の気持ちの負担になるかもしれないから

1人でそっと、猫グッズを愛用することで

心の隙間を埋めていた、というところだろう


いじらしい、というか、けなげ、というか

こうなれば、おすすめするのはほぼ一択

保護猫カフェでのボランティアだ

ここなら、一人になれるうえに

思いっきり、猫と触れ合うこともできる

というよりも、猫と触れ合うことが仕事だ


保護猫、というのは、早く言うと野良ネコだ

だが、野良猫の生活は過酷で

子猫の時は、カラスに狙われることもある

えさを取ることができず、やせ細っていったり

ネコ白血病、猫エイズのような伝染病にかかることも多い

何より、東京では自動車事故が非常に多く

天寿を全うできる猫はほどんどいない


こうした猫たちを路上生活からレスキューして

病気を治し、トイレのしつけをし、人なれさせたうえで

譲渡会をひらいて、猫を飼いたい人との縁をつなぐのが

「保護猫活動」

東京では、千代田区が区をあげてバックアップしているが

それだけでは資金は不十分なので

ほとんどの保護猫活動グループが

猫グッズの販売や、猫カフェ、猫祭りなどの

イベントで、資金を集めているところが多い


ただ、保護猫活動団体にも、いろいろとある

さすがに、政治や宗教と絡む団体はないのだが

ネコの保護に夢中になりすぎるあまり

少し極端に走っている団体も、無いとはいえない

なので

ボランティア登録の前に、自分に合うかどうか

自分の目で確かめてくださいよ、

と前置きして

いくつかある、知り合いの団体の中から

一番、この人のご自宅に近く、常識的で、穏やかで、雰囲気が良く

日本最大手と思われる団体を紹介した


この団体は、大阪に、保護猫活動用ビルを1棟持っていて

そのビルで、猫カフェと、猫ホテルを営業していること

東京でも、数店ネコカフェを開いていること

ネコカフェのホールスタッフを兼ねて

保護猫のお世話係を募集していること

ボランティアで、報酬は出ないと思うが

老若男女を問わず、ネコ友達がたくさんできること

スタッフは毎日、丁寧に

ネコのお世話、というか

ネコとのスキンシップ、というか、猫可愛がり、というか

とにかく、店内に入れば、すっかり猫まみれ

ブラッシングからはじまり、ご飯をあげたり

ネコの運動係もかねて、猫じゃらしをしたり

爪の手入れをしてあげたり、譲渡会用のネコ写真を撮ったり……


そのあたりまで話したところで

保護猫団体への連絡先を聞かれた

絶対に連絡します、と

嬉しそうに何度もお礼を言われて

同じくらいの回数、頭を下げられた


そんなに、お礼を言われるとちょっと困ってしまう

というのも

実は、私はこの団体とはちょっとしたつながりがあるからだ

ここの「ネコ助け合い活動」に入っているのだ

私は一人暮らしなので、万一のことがあったときに

愛猫の行く末が、とても心配だ

特に、通勤の間に交通事故などにあって

家に帰れなくなったら、我が愛猫は

その日から食べるに事欠くことになる

そんなときの保険のようなものだ

このメンバーになると

この団体がカードを発行してくれる

「家に猫がいます

 私に万一のことがあれば

 この団体に電話してください

 すぐに猫を保護しに行きます」

と書かれている

私はこれをいつも持ち歩いている

ちなみに、今も、財布の中だ


いつかまた、この人とばったりと会うだろう

今度は、この団体の猫カフェで、かもしれない

その時も、きっと今見せているような、キラキラした笑顔を

振りまいているだろうか

そうだといいな、と思うと

なんとなく、未来が楽しみになってきた






2024年3月6日水曜日

「無趣味なので定年後が心配」という方に贈る・60歳から始めるおすすめ趣味リスト ② 美術館ボランティア

 以前、無趣味なので定年後

何をしてよいのかわからない

何か今からでもできそうな趣味を

勧めて欲しいと、同僚に言われて

歴史が大好き、寺社仏閣と仏教に興味があるという

同僚の好みを生かして、御朱印集めを進めたところ

まだ在職中の今からすっかりはまっており

いまや、愛らしい猫の御朱印まで集めて

周囲のネコマニアたちに見せたりして

一躍、時の人となっている、という話を書いたが


その関連か、ほかの部署にいる先輩から

自分にも何かすすめてほしい、と言われた

この三月で、退職する先輩である

ただ、ちょっと意外だったのは

この人は、すでに、絵が好き、美術館に行くのが好き、という

れっきとした趣味がある

定年になったら、足代と入館料が出せる範囲で

美術館に日参するものとばかり思っていた


自分では、絵は描かないのだという

特に好きなのはゴッホ

ゴッホの絵の前で、ずっと立ち止まって

何も考えずに、絵を見ている時が至福、という

大変に物静かな紳士なのだが


考えてくると、この先輩は

役職定年になる前は、人事で新人教育を担当していた

教育してもらった新人が、中堅になってからも

飲み会の時の話題に出すほど

見事な教育ぶりで有名だった

学生の頃は、名前を出せば関東の子供を持つ人なら

だれでも知っているような名門塾で

受験生の指導をしており、卒業するときには、その塾から

専任講師にならないかと、スカウトまであったらしい


そこで、考えた

この先輩は、「一人で楽しむ」だけでは

完全に満足というわけにはいかない

だれかと語り合ったり、絵に関するウンチクを傾けたり

そして、ほんの少しだけ

解説ありがとうございます、なんでもよく知っていて、すごいですね、と

認めて欲しいのではないだろうか

そして、それをど真ん中ストレートで

満たせる趣味は何だろうか


大急ぎで、頭の中のインデックスを探った

このインデックスを持つているのが

ソバ―キュリアスの強みでもある


そして、見つかった

美術館のボランティア

SOMPO美術館のボランティアだ

場所も新宿、先輩の家のすぐ近くだ


美術館、水族館、動物園、たいていのところは

ボランティアを募集している

ほとんどが1月くらいの募集で、この時期には終わってしまっているが

SOMPO美術館は、四月まで募集している

ボランティアの内容は、たいていが

来館者へのガイドだ

展示品、動物の生態、などを教えてくれる

ガイドツアーの講師役を見たことがあるかもしれない

あれは、たいていがボランティアだ


だが、SOMPO美術館のボランティアは

他の美術館とは一味違っていている

美術館での解説もあることはあるが

それだけには留まらない

美術館に見学にくる予定の小学生の団体に対して

事前に、学校まで出向いて

絵の見どころ、鑑賞の仕方などを解説する

つまり

学校での授業まで組み込まれている

なので、合わない人は、合わない

だが、この先輩なら、まさに「昔とった杵柄」

しかも、筋金いりの杵柄だ


そのうえ

SOMPO美術館の最大のウリは

ゴッホのひまわり

日本がバブルの時に買った一枚があるのが、ここだ

これは、ゴッホ好きの先輩の解説は

どこまでハイレベルになっていくのか

正直、私が生徒になりたいくらいだ


ザッと、このあたりを話して、おすすめしたところ

本当に満足そうにうなずいて

早速、願書を出してみる、と言ってくれた

そして、最後にひとこと

ボランティアに採用されたら

採用期間中

ボクはボランティアの無い日も

タダで何度でも

入館できるようになるのかな、

と聞かれた


さすがにそこまでは、知らなかった




2024年2月25日日曜日

★おすすめ趣味リスト①御朱印集め・その後の話

 以前、職場の同僚に

定年も近いが無趣味なので

時間をもてあましそうで、困っている

何かおすすめはないか、と聞かれ

御朱印集めをおすすめした、という

話を書いた

同僚は日本史が大好き

寺や仏教にも興味がある

それなら、小半日、JRか地下鉄を使えば

足代もあまりかからない小旅行を兼ねて

神社仏閣に行って、御朱印を集めるのはどうか

それをネットにアップすれば

「都内御朱印マスター」のような

唯一無二の存在になれそうだ、と思ったからだ


数日後

昼休みに呼び止められ、スマホの写真を見せられた


御朱印である

それが、見開き2ページにわたる

堂々とした御朱印、というよりも

一ページには文字と印

もう一ページには、開け放った障子から見える

花盛りの紅梅の前に座り

合わせかがみを覗いている

何やら、妙に艶っぽい、浮世絵風味の女性の姿が

カラースタンプで押されている


私が目を丸くしていると

早速、通勤経路にある、東京タワー近くの寺で

貰ってきた、と得意げに教えてくれた

東京タワー近くというと

増上寺に行ったのか、と聞くと

(ちなみに、増上寺というのは

 徳川将軍家の菩提寺で

 拝観料(?)を払うと

 歴代の将軍の墓詣りができるようになっている

 私も数回行ったことがあり)

チッチッチッ、とでも言いたげに、ニヤリと笑い

東京タワー周辺にはほかにもいくつか寺も神社もある

と教えてくれた


ちなみに、この御朱印は

増上寺の塔頭、宝珠院でもらってきた

高田純次も「純散歩」で訪ねたくらい

有名な寺なんだぞ、と

まるで、知らなかったのか、とでも言いたげなので

つい、少し憎らしくなり

定年後の趣味にするのではなかったのか、と

ちょっと意地悪を言ったら

今のうちからなら、通勤定期が効いて

タダでいけるからね、と納得の返事が返ってきた


それにしても、寺にふさわしくないくらいに

色っぽい御朱印だと思ったら

何と、この寺は御朱印に非常に凝っていて

これは、昨年の10月から始まった

日本画の名手、上村松園の絵を

現代風にアレンジした、NEO JAPANESEシリーズの

二月号、あと8か月、この色っぽい御朱印が続く

過ぎてしまった3か月分も

復刻版としていただけるのだ、という


あでやかな美女につられたわけではない

上村松園につられたわけでは、決してないが

この美女の周りに、猫が戯れている

しかも、二匹だ

猫入りの御朱印は、珍しい

それで、欲しくなった

ミイラ取りがミイラになったようではあるが

私もいただきに行くかな、というと

なんと、「そういえば、猫のおみくじも売ってたな」と

言い出した

詳しく聞いてみると

親指くらいの大きさの、焼き物と思われるネコの人形の中に

おみくじが入っているのだそうな

私は猫が大好きで

飼い猫、猫カフェの猫、友人の家の猫

猫グッズの収集など

猫とつくものには、目がない

猫おみくじ、となれば

文字通り、「ネコにかつお節」状態だ


その場で、駅からの地図を書いてもらい

必ず行こうと決意した


ミイラ取りは完全にミイラになってしまったが

友人は、かなり満足そうなうえに

インスタに載せたら反響が大きかった、と

妙に生き生きとしている

これなら、定年後の心配も一つ減ったことだろう

まずは、めでたし、めでたし、というところか

ちなみに、近年では刺繍の御朱印もあり

東京都内の神社で手に入る

面白い、欲しいと思うか、ちょっとやりすぎと思うかは

人それぞれのようではあるが




2024年2月18日日曜日

「無趣味なので定年後が心配」という方に贈る・60歳から始めるおすすめ趣味リスト ① 御朱印集め

 もともとは、職場の同僚と

定年後の生活をどう送ろうかと

話していた時

同僚が、自分は無趣味なので、時間を持て余しそうだが

奥さんについて回っていたのでは

絶対に嫌がられるだろう

何か、いいものがあったらすすめてほしい、と

言われたのがきっかけだ


だが、いくつか条件がある

資金がかからず

面白味があり、突き詰めていくと深みにはまるくらい

夢中になれそうなもの

できれば、趣味友達のできるもの


少しばかり、わがままな、とは思わなくもなかったが

確かに、どれも定年後の趣味の必要条件のようでもある


それに何より、こういう分野こそ

ソバ―キュリアンの出番だ

酒を飲まない時期が長いぶんだけ

シラフの状態であちこちに首を突っ込んでいるから

良くも悪くも、ちょっとトンガリ気味の情報を

豊富に持つている


この同僚は、歴史好きで大河ドラマも良く見ている

この頃は、禅にも凝っていて

禅のお坊さんの人生相談ユーチューブを見ながら

通勤してくると言っていた


となると

私のお勧めは

御朱印集め だ


御朱印と言うのは、本来は

寺に写経を収めると、寺とのつながりの証として

くれたのだそうだが

現在では、半分スタンプラリーのようになっている

ただ

ほとんどの寺社が、郵送には対応していない

直接、神社仏閣に行って

人気のある御朱印なら、列を作って並ばなくてはいけない


寺や神社には、それぞれ古くからの歴史がある

たいていが、御祭神の解説と一緒に

境内に立て札があり、説明してくれている

歴史がわかれば、実に面白い


御朱印のデザインも、いろいろとある

ほとんどが、黒字に赤の印だ

神田明神や、明治神宮あたりはこれ一筋だが

この頃は、かなり華やかで愛らしいものもある

例えば、神田の古本屋街のなかにある稲荷神社では

節分の時には、節分草という

大きな黄色の花が描かれている

(くどいようだが、「節分草」である

 「月見草」では断じてないのでお間違い無きよう)

毎年、ネコの日近くに行われる

「千代田猫祭り」の時には

限定御朱印として、ネコ御朱印も出る


私の同僚は、ネットも好きだ

なので、合わせ技として

「東京23区内・御朱印地図」

「限定御朱印の画像もアップ」

「神社仏閣の歴史や由来」

「駅からのアクセス方法も、自分の脚で歩いてポイントを書く」

「御利益ごとに分けてページを作る」

「自分の感想コーナーも」

「これを、ホームページにしてネットにアップする」

「帰りにちょっと寄れる喫茶店情報などもあるとありがたい」

と、こんな具合のアドバイスをしてみた


ネットやホームページはともかく

歴史に興味のある方、御朱印集めはおすすめだ

御朱印はたいていが500円、高くても700円

寺社仏閣はたいてい駅からは少し歩くので

体にもいい上に、散歩より目的があって楽しいかもしれない

それに、御朱印ファンは少なくないので

SNSで「趣味友」を作るのは難しくない


興味を持たれた方は是非どうぞ

ちなみに、下の写真は「いまどき御朱印」と呼ばれる

変わり種

何と、刺繍の御朱印である

これも、東京都内の神社で手に入ったりする