先日、金融庁が
老後資金は4000万円以上貯めなくてはダメだ、と言い出したこと
だが、その計算の前提となっている
①20年間ずっと円安が続く
②20年間ずっと円安の影響で
2%ずつ物価が上がる
という二つの前提条件が、どちらも間違っている
全体が間違っているのだから、計算結果も理路整然と間違いに行きつく
4000万なんて、用意する必要はない、という
私なりの結論まで書いた
では、実際いくら必要なのか、ということだが
私の結論から言えば
「暮らし方によって違う」
「一言では言えない」である
なんだそれは、と言われそうなので
まず、ざっとまとめてみる
そもそも、どうして老後に貯金が必要なのか
これは当然、収入より支出が多くて
貯金を切り崩さなくては生活できないからだ
では
収入の範囲内で生活するようにすればいい
国民年金だけ、という方だけは話は別だが
……国民年金は非常に低額で
しかも、未納分があって減額される人がとても多いので
一概には言えないからだ……
厚生年金をもらう、サラリーマンだった人なら
月に15万くらいは入るだろう
ちなみに、私は転職をしているのでかなり安くて
11万にしかならない
だが、11万で生活してみようと思ったら
案外とできるもので
猫のごはんやトイレ、猫病院代も含めても
毎月、きちんと黒字が出せている
つまり
11万なら11万の生活をすればいい
それを、現役時代と同じく
20万以上の生活をしようとするから
旅行や、ゴルフ、観劇、グルメなど
定年と同時に手放すべきものを
手放さずにいるから、赤字になるのだと思う
ただし、一つだけ条件がある
家賃を払わず、持ち家に住む、ということだ
11万の年金のうち、家賃で5万くらいもっていかれては
それに、マンションならば最低でも、毎月1万円くらいは
共益費などでもっていかれる
さらに、もし年齢を重ねて、料理が難しくなり
うっかりボヤでも出そうものなら
次の更新はしてもらえない、
つまり、家を立ち退かざるを得なくなる、という
トンデモナイ悲劇に巻き込まれる恐れがある
私は、55歳を過ぎ
子供が巣立ち、自分だけの生活になったら
都会からは電車で一時間半くらいのところ
俗にいう「トカイナカ」に家を買うのがベストだと思う
55歳を超えていれば
通勤時間は長くなったとしても
定年がもう目前に見えてきている
ほんの数年のことなので、まあ、妥協線だろうし
路線によっては、通勤時間に座れる座席を
売ってくれるところもある
睡眠時間は、そこで稼げばよいし
毎日、往復の三時間を勉強に充てれば
私の経験上、宅建士、行政書士、
ファイナンシャルプランナー2級までなら
定年までには確実にとれると思う
それに、トカイナカは都心に住むより
物価が安い
約二割減、というところだ
家賃が無ければ
11万の生活はかなりリッチだ
食費は、外食をしなければ月に2万円程度ですむ
衣類も、職場用の服や靴も
買い替える必要もない
よそ行きは、今まで来ていたものを大事に着ればよいし
普段着や、ちょっとした外出着は、ユニクロがある
こまめに買い替えたいのは肌着くらいのものだ
盆暮れのあいさつも、必要なくなる
年をとったら、心配になるのは
介護費用くらいのものだ
私はおひとり様なので
病気になったときの付き添いや、入退院の世話まで
助け合いサービスを有料で利用せざるを得ないので
その分の貯金は必要だが
家族と同居などで、その分の費用が少なくて済むなら
必要な貯金は、ますます少なくて済むだろう
スーパーリッチなシニア施設に入居したいなら
数千万の額が必要だが
私は、自宅をシニア向けにリフォームして
終の棲家にする予定なので
さほど、多額の資金は必要ない
これは、貯金で何とかなればありがたいが
そうならなくても、リバースモーゲージを利用すれば
何とかなるだろうと思ってもいる
そう考えると、必要なのは
私の場合は、1500万くらいですみそうだ
1500万というと、確かに月給を貯金するのは
なかなか大変そうではあるが
退職する際には、退職金があるのだ
これを含めての1500万なら
さほど無理なく、なんとかなりそうだ
結局、必要な資金の計算に
一番必要なのは
「定年したら、どんなふうに生きていくか」という
生活設計なのではないか、という気がしている
望む生活のパターンに寄り
必要な資金の額は、千差万別になるのではないかと思っている