2024年5月9日木曜日

フィギュアスケート・宇野昌磨 現役引退

 先日の世界選手権が

終わった後のコメントが

なんとなく、奥歯にものの挟まったような

歯切れの悪い印象だったのを

よく覚えているが


今日の午後、スマホのネットニュースを見て

思わず、声をあげそうになった

まさか、現役引退宣言をするとは


まだ、20代なかば

次のオリンピックのメダル候補にも

入っていたはずなのに

まだまだ、実力は世界でもトップレベル

何より、私自身が

宇野選手のスケートを見られなくなるのが

残念でたまらない


思えば、選手としては

不幸の部類だったのかもしれない

活躍時期が、羽生弓弦と重なった

人気、実力ともトップレベルだった

羽生選手と試合でぶつかれば、ほとんどが2位

羽生選手の引退後に、トップになりはしたものの

羽生がいないから、とささやかれ

しかも、すぐ下の世代の選手たちは

かなり強い選手が、ざっと数えただけで3名

気を抜けば、代表の座も危なくなる

本当に、悪い時期に当たったと思う


一時、コーチを付けずに自分で練習をし

そのシーズンの試合は

私が素人目に見ても、ポロポロとしか

言いようのないものだった時がある

あれも、「万年二位」と意地悪交じりに

ささやかれた結果だと言われていた


本当に、悔しかったのだろう

それが、ランビエールコーチについてから

試合の点数とは別に

まず、表情が明るくなり

スケートが好き、というようになり

その次のシーズンあたりから

演技がとても美しく、情緒的になってきて

宇野昌磨選手にしか滑れない

独特の色香が現れてきた、と思った矢先の

引退宣言だった


確かに、アメリカのマリニン選手がいては

どんな選手も、まず勝てはしないだろう

羽生が現役時代、あれほど練習して

それでも、成功できなかった

四回転半を楽々と飛び

フリーのジャンプもほとんど全部が四回転

しかも、距離も、着氷姿勢も、申し分なく

加点がハンバンついていく

こんな、「神様のえこひいき」が

しかも、自分の年下では

ある種の絶望はするだろうな、と思う


ネットで、宇野昌磨選手の最高峰だと思われる

今年のショートプログラムの動画を探し

最後に、ゆっくりと鑑賞させてもらった

本当に、お疲れ様でした


ただ、それにしても

スポーツ選手、特にスケートや新体操などの

選手は特にそうなのだが

30で老いを意識せざるを得ない、というのは

なかなかに残酷なことだと思う

一般人なら、これから新入社員

初めて、自分の人生がスタートするくらいの年で

自分の一番熱い季節が終わってしまう、というのは

オーバー60の私から見ると

何とも、無残とも、残酷とも思えて仕方がない

宇野選手に限らす

こうした選手たちの先の人生にも

おせっかいを承知で、幸あれと祈りたくなってしまう







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