2024年5月30日木曜日

「老後資金4000万問題」のウソっぱち

 ファイナンシャルプランナーの試験の直前

金融庁が、老後の資金は2000万ではなく

4000万必要だ、と発表した、という

ニュースが飛び込んできた


聴いてすぐに、これは眉唾ものだと思った

だが、とりあえず試験までは勉強にあてて

試験が終わってから、ゆっくりと電卓をたたいて

計算をしてみようと思った


かなり長くなりそうなので

今日と明日、場合によっては明後日くらいまで

数日に分けて、私の計算を書いてみようと思う


まず、金融庁かなぜいきなり4320万という

一般市民では、とても貯められそうにない

巨額の数字を出したのか

その理由からだ


「物価が上がるから」とのことだったのだが

これでは、あまりにもアバウトで

計算の元にはならない

どのくらいの期間、どのくらい上がると予想して

再計算をしたのか

その前提条件を明確にして

全体条件が正しいのかどうか

チェックすべきだと思った

前提条件が間違えていれば

理路整然と、間違った数字を

導き出すと考えたからだ


すると

インフレで、今後30年間

毎年毎年、継続して2%ずつ

物価が上がっていく、というのが前提条件だと分かった

ちなみに、物価の上昇の原因は、円安だそうだ


ちょっと待った

すると、今後二十年間、ずっと今の調子で

円が毎年毎年安くなり続ける

これが、金融庁の前提条件だそうだが

本気でそんなことが起きると思っているのだろうか

余りにも、非現実的だ


そもそも、現在の段階でも

円安が進み過ぎて、円安のコントロールをしようという話が

出ていることは、ヤフーニュースのトップに出るほど

世間一般の常識といってもいいだろう

来年までずっと円安が継続するかどうかさえ怪しいのに

今後20年間ずっと円安が続くと仮定して

数字を計算するのは

どう考えても、無理があると思う


それに、現段階ですらでは

世界の経済では

円安が進み過ぎて危険だ、と評価され

ドイツでは、円の信用度を、アルゼンチンのペソと同列と

ランク付けたところが出てきた

…… アルゼンチンは、わずか20年前に

   経済破綻に陥り、預金封鎖を始めとする

   大混乱が起き、まだ経済は立ち直り切っていない

   そこと、円が同レベルだと評価されたわけである

   急激な円安は、そこまで危険視されているということだ……

あと20年、円安が進み続けたら

老後の貯蓄どころではない

私が墓に入る前に

日本が経済破綻を起こし、デフォルトになることだろう

そして、いくら日本の政治家がぼんくらぞろいでも

そこまで行く前に、さすがにアベノミクスはやめて

日本経済を守る手を打つだろう


すると、前提条件になっている

毎年2%のインフレ、という予想も

かなり怪しくなってくる

これは、円安のせいで物価が上がる、という予想だから

そもそもの、円安に手を打てば

物価の上昇も、多少はあるとしても

2%まではいかないだろうと予測できる


ちなみに、はっきりと物価が上がった2023年でも

上昇率は2.3%だ

金融庁の予想通りに、20年以上

毎年毎年2%ずつ物価が上昇していては

20年たつ前に、暴動が起きるだろう

もちろん、暴動といっても、暴力的な破壊行為に限らない

物価安定を公約に打ち出す政党があれば

その政党が大勝し、政権を握るだろう

私は、これも一種の「暴動」だと思っている


私は、以上の理由から

金融庁の言う「老後資金4000万」は

かなりの眉唾だと考えている


では、実際にはどのくらいの資金を

貯金しておけばよいのか

私の考えは、明日以降にまとめてみようと思う

ご意見、ご批判、ご質問なども

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