昨夜、テレビでこのニュースをやっていた
神奈川県、川崎市の老人ホームで
92歳の入居者の女性が
同じ入居者の、81歳の男性に
刃物で複数回刺されて死亡したそうだ
驚いて、あちこちのチャンネルを回したが
ニュースの内容は、ほぼ同じ
ただ、TBSだけが
「加害者は認知症」と報道していた
その後、一日たったが
続報などは、まだ出ていないようだ
まず、被害者のご冥福をお祈りしたい
私は、痛みにはひどく弱い方で
健康診断の採血のときでも
注射針を見ないように、目をそらしているような
「チキン」なので
刃物で刺される、と聞いただけで
被害者の痛みや、苦しみが
本当に恐ろしく、痛ましく感じられてならない
せめて、今の眠りが安らかでありますように
TBSの報道を信じるなら
加害者は認知症、とのこと
そして、刺殺の動機が
「力の弱い女性を殺せば、ここを出られると思った」
おそらく、通常の刑務所には行かないだろう
医療刑務所で、介護を受けつつ、世を去ることになるのだろう
私が、施設に入りたくない、という理由の一つに
実は、これがある
一口に「老人ホーム」といっても
種類はいろいろある
「特別養護老人ホーム」(俗称・特老)なら
入居は、介護が必要な人に限られているが
それ以外の、例えば今回のような
単に「老人ホーム」というだけの施設では
認知症はをはじめとする、要介護者と
独力で活動できる人とが
ゴチャゴチャになって入居している状態にある
そのうえ、「介護士・看護師がいます」と書かれていても
介護や、看護は、そのホーむではなく
他の、介護・看護の専門施設と外部契約して
来てもらっているだけで
施設の職員は、実際のところ、女性が一人、多くて二人
という、お粗末なところが
全部とは言わないが、かなりの確率を占めている
しかも、食事時間、入浴時間は決まっていて
外出も制限される
食事は、給食スタイルで、メニューが決まっているので
好きなものは食べられない
入浴時間も決まっている
だいたいが、午前中だ
午後からは施設の昼間利用者が来るので、忙しくなり
手が足りなくなるから、という
施設側の「大人の事情」だ
それなのに、施設に入るための費用として
家を処分などしてしまっては
入居後に、しまった、と思っても
帰るところがない
文字通り、死ぬまで施設に居続けなくてはいけない
これは、私には無理だと思った
もっと言えば、老人ホームで
個室のある施設は、そう多くはない
特に、入居費の安いところは、大部屋だ
見ず知らずの、認知症の人と同じ部屋で
死ぬまで一緒に暮らす
これは私には、無理だと思った
認知症の一番困るところは
実は、認知症そのものではなく
「周辺症状」と言われる症状だ
例えば、物を片付けて、その場所を忘れてしまうと
誰かに盗まれたと思い
その人を、泥棒呼ばわりして大騒ぎしたり
突然、家に帰ると言い出して
徘徊してしまったり、という症状だ
もちろん、それには理由もあり
「こう対処すればベストです」という方法もあるが
私も人生の終わり近くなって
ほかの人の、そういうお世話は
できることなら、遠慮したい
多少寂しくても、不安があっても
自宅の方がずっといい、と思う
自宅をリフォームし
自費で、訪問看護の人に来てもらう費用の
貯金はなかなか苦しいが
正直、施設で過ごす苦痛よりは
ましなのではないかと思っている
それにしても
加害者は逮捕されたときに
多数の刃物を用意していた、と報道されている
認知症の患者に、どうしてそんなに
たくさんの刃物を持たせたのか
これは、施設の責任だろう
今後、事情が明らかになってくるにつれて
大騒ぎになりそうな気がしている