9月に受けたファイナンシャルプランナー1級の試験
合格発表自体は、今月の6日だったのだが
私は、受験票をなくした、というよりも
自己採点の結果、確実に落ちていることが分かったので
絶望のあまり、試験問題の冊子を
引き裂いてゴミ箱に叩き込み
その時に、気づかずに
受験票まで、一緒に捨ててしまったらしく
どうしても、受験票が見つからなかった
事務局に泣きついたものの
受験番号は調べられないけれど
結果は、合否と得点通知が
郵送で送られてきますから
届くまで、しばらく待っていてください
とのことだった
事務局の人は、到着は来週、と言っていたが
今日の夕方、夕刊を取りがてら
郵便受けをのぞいてみたら
この、親展・重要、の印のついた
FP協会からの封筒が届いていた
これが結果票にちがいない、と思った
まったく、ハガキか何がで良いものを
不合格通知が、こんなに仰々しいと
それだけで、なんとなく不快になる
普段は、私はもう少しお行儀が良いのだが
今回ばかりは、八つ当たり気味に
封筒を引き裂いて、中身を出した
さて、いったい何点でおちたのか、と
点数票の横に、なにやら、書いてある
「合格」と書かれているようだが、と
最初は、思いっきり、?という感じだった
?、?、?、と
おそらく、30秒ほど
わけがわからず、固まっていて
突然、意味を理解した
合格点は、60点と決まっている
私の得点欄を、震える手で指差し確認したところ
62点、と書かれていた
首の皮一枚の、ぎりぎり合格ではあるが
ともあれ、合格
受験生生活も、今日で卒業することができた
……文字通り、本当に指が震えていた
試験の時でさえ、一度も震えたことなどないのだが
震えながらも
いやはや、長生きはするものだ、と
どこか、ズレたことを考えていた……
下の方にも、
合否判定・合格
きちんと印字されている
それでも、信じられなかったので
合否通知書に記載されていた受験番号を打ち込んで
ファイナンシャルプランナー協会のサイトで確認した
間違いなく、合格していた
絶対に、不合格だと思っていた
特に、100点満点中
1問20点配点で出題される記述が
全く分からなかった
出題は、消費者保護法の改正点を答えよ、だったのだが
私は、改正に関しては全く勉強をしておらず
全然、わからなかった
仕方がないので、旧法の内容を
できる限り正確にまとめて書いた
内容的には、ゼロ点のはずなのだが
おそらく、私と同じく
全く勉強していない人が多く
それでは合格率があまりに
低くなりすぎたので
少しばかり、採点基準を甘くすることにしたのだろう
それでなければ
私が合格しているはずはないのだ
運がよかった
実のところ、この試験に落ちていたら
どうしよう、とかなり困り果てていた
というのも、ファイナンシャルプランナーの1級だけは
二次試験がかなりの変化球だ
まず、口頭試験か、筆記試験か、好きな方を選べる
とはいえ、口頭試験なら年に3回かるが
筆記試験は年に1回しかない
私は、口頭試験は絶対に無理だ
口下手なうえに、ひどいアガリ症なのだ
たいてい、最後の方では、自分が何を言っているのか
よくわからなくなってくる
英検などでも、これで何度も涙を飲んだ
ファイナンシャルプランナーの受験者は
ほとんどが、銀行、証券、保険のどれか
支店で一人か二人という、エリートタイプの
見るからに、頭のよさそうな
おまけに、私よりは30歳くらい若そうな人ばかりだ
このような人たちと一緒に
待合室で座っているだけでも
極度に緊張してきそうな気がしていた
おまけに、口頭試験は二回までしか
失敗ができない
二度落ちてしまったら
一次試験の合格も取り消されて
また、一からやり直しなのだ
合格発表は、口頭試験の方が先だった
お笑い芸人の、サバンナの八木サンが
合格した、とニュースになったのもこちらのほうだ
今だから言える話だが
うらやましくて、仕方がなかった
今のところは
合格した、という喜びよりも
これで、再就職の道ができた、という
安心感の方が大きい
65歳になって、定年退職した後も
何か、軽めの仕事をして
必ずやってくる、電化製品買い替えの予算と
年に数回の日帰り旅行の代金を
稼ぎたいと思っていたところだった
ファイナンシャルプランナーも1級まで持っていれば
noteで有料記事を書いて配信もできるし
何より、資格試験予備校に職がある
私はアガリ症で、口下手なので
講師の仕事は無理だとしても
資格試験予備校で、テキストを作ったり
授業のたびに行う、小テストや
本番前の、模擬試験の問題を作る仕事なら
年齢を問わず、簡単に見つけることができる
定年後は、年金だけで
月に11万の生活、と思っていたが
この種のバイトを見つければ
体力的にも、時間的にもあまり負担にならずに
月15万の生活くらいはできそうだ
ともあれ、今日は早く寝ることにする
うれしいことにはうれしいが
なんだか、とても疲れた