2025年1月4日土曜日

明日はウクライナのバレエ

 今日は、テクテクと

徒歩30分のところにある、セブンイレブンまで

出かけてきた

往復で一時間

ウォーキングにしても、少し遠い距離ではある

それを、わざわざ行ってきたのは

なんとしても、セブンイレブンまで行く用事があった

具体的には、予約していたチケットの発券が

セブンイレブンでしかできなかったからだ


予約していたチケットは

ウクライナ国立バレエ団の「ジゼル」

公演は、明日の昼過ぎだ

なんとしても、今日行かなくてはいけなかった


ウクライナの公演、と聞くと

音楽でも、バレエでも、

なんとしても、見に行かなくては、という気になる

これは、一つにはささやかな支援を

したいこともあるのだが

それよりも、ウクライナのバレエのレベルが

頭一つ飛びぬけていて

ズシンと心に響いてくるから、というのも

非常に大きい


……バレエは、ロシアのボリショイバレエが

  世界一だ、などと、さえずるような

  半可通もいないではないが

  ボリショイに限らず、ロシアのバレエは

  元気いっぱいに飛び回る代わりに

  音のとり方があまく

  露骨に言えば、音とはずれた技術ショーを

  やっているように、私には見える

  私に言わせれば、あれならフィギュアスケートや

  新体操で充分だと思う

  おまけに、この頃では、そのご自慢の技術も

  日本のKバレエカンパニーの方が

  どう見ても、上に違いない……


ウクライナ国立バレエ団の芸術監督は

京都出身の日本人、ということもあり

日本での公演には、積極的だ

日本からの義援金も、多く寄せられ

その資金を使って、フランスバレエの名作

「ジゼル」に新演出をつけたのが

今回の演目だ


この作品は、身分違いの恋と

その結果、貴族の男に騙されるような形になった

村娘ジゼルが、嘆きの余り死んでしまう

その後、ウイリーという一種の

化け物グループのルーキーとして転生し

夜、一人でいる男を祟り殺すようになるが

たまたま、ジゼルの死を悼んで

墓参りをしていた、貴族の恋人が

祟り殺されそうになると

裏切ったはずの男を、化け物仲間から守り切り

朝の鐘とともに、永遠の別れを告げる、という

いいのか悪いのか、よくわからないストーリーなのだが


今回は、このストーリーの特にラストを変えている、という

細かい伏線もあり、

人間の魂は、死にすら打ち勝つ、というのが

テーマになっている、とのこと

期待度マックスでチケットを予約した


おまけに、今回ジゼルを踊るのが

アリョーナ・コジョカルだというので

私は、飛び上がって喜んでいた


この、コジョカルとウクライナ国立バレエ団は

かなりの確執があった

コジョカルは、昔

このバレエ団のプリマ、

つまり、どんな演目をやろうと

必ず主役になるという地位にいたのだが

「このバレエ団は

 伝統重視といえば、聞こえはいいけれど

 毎回毎回、同じことばかりで進歩がない」と

タンカを切って、バレエ団を飛び出した

飛び出したはいいが、再就職するバレエ団は決まっておらず

イギリスにあるバレエ団に

なんと、コールドで入団した

……コールドというのは、「その他大勢」のことである

  白鳥の湖でいえば、白鳥ズや、

  宮廷の舞踏会の場面で、バックで踊る

  名もない貴婦人役、などである……

もちろん、ウクライナ国立バレエのプリマの実力なので

すぐに、イギリスのバレエ団でもプリマに昇格したが……


数10年ぶりの、コジョカルとウクライナ国立バレエの

共演である

おまけに、コジョカルの踊る、というよりも

演じる「ジゼル」は

知的で、奥ゆかしくて、清潔で、可憐で

「守ってあげたい」けなげ系女子の典型で

なんとも、眼福なのだ


新年早々、縁起がいい、と思っていたら

公演を主催している、香蘭社から

メールが来ていた


コジョカルが、けがで出演することができません

そう、書かれていた

ついでに

これによるチケットの払い戻しは致しません、と

無情な言葉が続いていた


コジョカル以上のジゼルはいない

チケット代は払ってしまったから

見にはいくか、と、しょんぼりしながら

念のため、代役は?と

あまり興味なく、メールの続きを読んだところ

「代役は菅井円加(ハンブルグバレエ・プリンシパル)


飛び上がった

菅井円加サンといえば、日本を代表する

というよりは、今では世界を代表するバレリーナだ

数年前、ローザンヌ国際コンクールで

優勝されたのを、覚えている方も多いと思う

回転やジャンプは、男性顔負けのレベル

それでいて、踊りというよりも、演じている

という感じで

見ていて、セリフが聞こえてきそうなほど

表現力があり、情感が豊かだ


情念を躍らせたら、右に出るものはない

ハンブルグ・バレエ団で

トップバレリーナとして君臨している日本人女性だ

コジョカルは大好きなバレリーナだが

菅井円加サンは、日本公演のチケットを

取ろうとしても、かなり難しいバレリーナだ

良く、1日限りの代役に立ってくれたものだと思う


この偶然を大切に

心を込めて、一心に

舞台を鑑賞させていただこうと思う


随分と誉め言葉を並べたが

論より証拠

菅井円加サンの踊りがどれほど素晴らしいか

You Tube の動画を貼っておくので

興味のある方は、ぜひご覧いただきたい

特に

6分8秒あたりからのジャンプと回転

6分41秒あたりからの回転が

表現する言葉が見当たらないほど、素晴らしい

強いて言うとすれば「眼福」しかないだろう




2025年1月3日金曜日

新年の初買いはドンキホーテのハンドクリーム

 今日は1月3日

私の近所では、スーパーと花屋以外は

一度に、全部、初荷が始まる

実に、華やかな日だ

一日と二日だけは、書店とコンビニしか

開いていないので

駅前の目抜き通りにも

ほとんど人が歩いていないという

絶好の散歩ルートになっていたが

今日は、家族連れや、中高生らしい一団が

一度に繰り出してきたようだった


せっかくなので

何か、今年のご祝儀を兼ねて

無くても困るというわけではないが

あれば楽しい「賑やかし」になりそうな品を

一つ二つ、買ってみようかと思った


インフルエンザとコロナが怖いので

丁寧にマスクをしてはいるが

やはり、あまりに人がたくさんいる場所は避けたい

電車に乗って、渋谷、新宿、というのは

避けた方がいいだろう

やはりここは、あまり調子に乗らず

片道、小一時間をかけて

散歩とウォーキングを兼ねた速足で

電車で二駅分先にある

激安の殿堂、ドンキホーテの

初売りに出かけることにした


まず、福袋から見て回る

だが、正直、少々期待外れだった

食品類は、売り切れてしまっているものが多く

売れていないものは

家電や食器が中心で

あまり、ほしいものがなかったからだ


この年になってくると

家電類や食器類には

かなり注文がうるさくなってくる

家電は、一人暮らしなので、小さくて

その分、軽いものが欲しい

テレビや、レンジ類は、まだ買い替える予定がないので

福袋です、安いです、と言われても、

やはり、ピンとこない

食器は、今あるものだけで充分だ


だが、せっかく電車で二駅分も歩いてきたのだ

何か、自分用のお土産になりそうな

気の利いたものはないかな、と思っていて

ふと、思い当たった


年末のお節づくりで

ゴボウだ、レンコンだ、薩摩芋だと、

せっせと根菜類の皮をむき、水にさらして

野菜のあくと、徹底的にお付き合いしたせいか

かなり、手がガサガサになっている

四日を過ぎて、毎日の皿洗い、なべ磨きなどを始めたら

ヒビか、あかぎれができそうだ

そうだ

今日は、ハンドクリームを買って帰ろう

普段は、薬局でニベアの薬用を愛用しているが

この際だから、めったに買わないような

高級ハンドクリームにしてみよう、と思った


実は、これにもささやかなわけがある

「羊たちの沈黙」で有名なレクター博士というキャラクターがいる

この方は、もともとは東欧の貴族のご子息だったのだが

母国に戦乱が起き、国中が飢餓に苦しむようになる

両親を失い、妹と逃げている間に

妹が「悪い奴」につかまり

おそらくは、食べられてしまった、という事件が起き

それがきっかけで、レクター博士自身も

人を殺して食べる、という

なかなかの性癖を持つにいたるのだが

……ちなみに、このあたりの情報は

  「羊たちの沈黙」ではなく

   その続編「ハンニバル」の原作で書かれている

   原作には出ているものの

   映画化されたときには、完全カットになっているエピソードなので

   知っていると、ちょっと自慢できるかもしれない……


その、レクター博士が

名前を隠して、イタリアに住んでいるときに

アロマショップで、ハンドクリームを買うシーンが出てくる

レクター博士の趣味の良さと、博識さに

店員たちが全員、一目置いて

尊敬のまなざしを注いでいる、という

印象的なシーンだったので

ちょっとばかり、マネをしたくなったのだ


だが、ハンドクリームの売り場が

なかなか見つからない

店員さんを探して、聞いてみると

なんと、ハンドクリーム売り場はないのだそうだ

その代わりに

「化粧品と一緒においてあります

 ただ、化粧品がブランドごとになってるんで

 ハンドクリームも、各ブランドを見て

 いただくことになるんですが」


化粧品、である

口紅やら、アイシャドーやらの間を

うろうろと、ハンドクリームを探し回る

……考えただけでも、あまりに恥ずかしかった……


それでも、とにかく一つくらいは見つけようと思い

……今、家に帰ってから考えると

  そんなに恥ずかしかったのなら

  そもそも、ハンドクリームを買うのをあきらめて

  いつもの薬局で買うことにすればよかったあきらめて

  レクター博士がドン・キホーテで

  品物をあさるはずなどないのだし、と思うのだが

  その時は、とにかく、あまり化粧品売り場の奥深くにはいらず

  買えるハンドクリームを探すことしか

  思いつかなかった……


探したかいがあって

いいものを見つけられた

ちょうど、化粧品コーナーにはいる

ギリギリの角のところに

チューブ式のハンドクリームが、並べておいてあった

ヤギのミルクで、できているのだそうだ

そうそう、こういうのが欲しかった

少し珍しく、使うときに心ときめきがしそうなもの、と

手を伸ばしかけて、気が付いた


一番たくさん置いてあるのは

水色のチューブの、シンプルなゴートミルクのもの

その隣に、いくつか

実に愛らしい、ピンク色のチューブがあり

「甘いイチゴの香り」のラベルが張ってある

その隣には、最後の一本

淡い茶色で

「甘いチョコレートミルクの香り」と

ラベルが張ってある


迷った

実は、私は酒が飲めない分、極端な甘党で

特に、一番の好物はチョコレートだ

それに、カカオは肌にも良い、と

昔、ふしぎ発見か何かの番組で、聞いた覚えもある

ミルクチョコレートの香り、が、ほしいのだが


そもそも、この「ゴートミルク」のハンドクリームには

実に、愛らしい、というか

愛らしすぎて、初手からシニア層など

相手にしていませんよ、と言いたげな

チャーミングなヤギさんの絵がかいてある

それだけでも、相当に気恥ずかしいのに

堂々と、「甘いミルクチョコレートの香り」と書かれていては

恥ずかしさが大渋滞、というか

どこにも逃げ場がなくなってしまうくらい、気恥ずかしい


だが

しばらく迷った末に

どうせ、皆、忙しい日々を送っている

私のことなど、気にするようなヒマ人はいないはずだ

それに、買ってしまえばこっちのもの

誰にも見せるわけでもなし、

袋に入れて、家までもって帰るだけだ

そのうえ、最後のいっぽんではないか、と

自分を鼓舞して、手に取った

……そんな悲壮な覚悟をするようなことではなかろうに、と

  思ったのは、家に帰りついてからだった……


一番忙しそうなレジを選んで並んだ

レジ係の店員さんのぶっきらぼうさが

こんなにありがたかった日はなかった


皿洗いと、台所のふき掃除は済ませたが

ハンドクリームは、まだ使っていない

もしべたついて、パソコンのキーボードに

ついてしまったいやだから、ということもあるが

せっかく、大汗かいて買ってきた「お宝」なので

ふろ上がりに、ゆっくり、丁寧に使いたい、というのもある


とんだ独り相撲ではあったが

なかなか、楽しかった

それに

今夜は、ミルクチョコレートの香りに包まれて

ぐっすり眠れそうだ





2025年1月2日木曜日

孤独のグルメと人柱

 大みそかから今日まで

ほぼ毎日、多少なりとも見続けてしまっている

ドラマがある

テレビ東京の「孤独のグルメ」だ


最初、会社の同僚にすすめられて見たとき

感想は一言で言って

「なんじゃ、これは?」だった

うまく、まとめられないのだ


ストーリーは、ほとんど無いようなものだ

主人公「井の頭五郎」は初老の男性

この主人公が、一人で店に入り

頭の中で、あれこれコメントをつけながら

一人、食事を楽しむ

それだけの話だ


冒頭に、ほんの少し、仕事のシーンが入る

この部分は、完全にドラマで

相手も、役者サンが演じる

その後、主人公が食事をしに行く店は

実際にあるもので、メニューも実在している

感想も、台本があるにはあるが

その場で、実際に食べてみて感じたことを

付け加えることも多いのだそうだ

「井の頭五郎」役の松重豊サンは

食べてすぐに、近くに止めてあるロケバスに乗りこみ

そこで、まだ忘れないうちに

感想のセリフをあてるのだそうだ


ドラマは、シーズン10くらいになっているらしい

年末、大みそかには必ず特番も作られる

今回は、能登編だったが

わざとらしい演出は、まったく使わず

まだ、崩れたままの建物の姿を見て

主人公、井の頭五郎が、思わず絶句する

そこまでに、とどめておき

それ以上の爪痕は、店主たちの語る言葉から

じんわりと、感じとれるように

実に、抑制のきいた作りになっていた


とても、よかったと思う


最初、松重サン自身が

「おじさんがただ食べてるだけのドラマなんて

 誰が見るんだ?」と

言っていたそうだが

今では、押しも押されもせぬ

テレビ東京の看板番組になっている


しかも、今月には映画も公開されるとのこと

映画を盛り上げるために

過去の作品も、再放送されている

それが、この年末年始の

怒涛の「孤独のグルメ」再放送ラッシュだ


内容が内容なので

かなり古いものでも、何の違和感もなく

楽しく見られる

むしろ、五郎の選んだメニューと

感想と

何よりも、美味しそうにドンドン食べる

その食べっぷりの良さが

とても気持ちがよい


松重サンが五郎役に抜擢された理由が

「いつも、ロケ弁を美味しそうに食べているから」

だというのも、

なるほどなぁ、と思わず納得してしまう


それにしても、ご本人も

まさか、ロケ弁を食べる姿で

ご自身の代表作になるような役が来るとは

思わなかったのではなかろうか

全く、世の中というのは

何がどう転ぶかわからないから

この、突拍子の中差が、本当に面白い


「孤独のグルメ」は

この独特の緩さ、ぬるさが好きで

見るともなしに、なんとなく見てしまっている

多分、これも

「好き」の一種なのだろうと思う


今年の年末のXのトレンドワードにも

「孤独のグルメ」が入っていた

その中に、実に愉快な投稿があった

「毎回、ドラマの最後に流れる

 ほぼ、ほぼ、人柱」という歌の意味が分かりません

 誰か、解説してください」というのだ


どういうことか、お分かりだろうか?


私は、10秒ほど、何が書いてあるのかわからず

わかった瞬間に、盛大に爆笑した

ドラマの最後には、ドラマのテーマソングがかかる

このテーマソングの歌詞は

主人公の名前

「五郎 五郎 井の頭(いのかしら)」

これの、繰り返しである

……ドラマもぬるいが

  テーマ曲の歌詞もまた、負けず劣らず、ぬるい

  というところだろうか……


この歌詞を、ききまちがえたのだ

よりによって

「ほぼ 人柱」に


だか、確かに

五郎、と、ほぼ、はよく似ているし

人柱、と「いのかしら」も似ている

私は、聞き間違えはしなかったが

確かに、そう聞けば、聞こえてくる、というよりも

この投稿を読んでからは

「ほぼ 人柱」としか、聞こえなくなってきて

新年早々、どうすればよいのか

明るい悩みに、取りつかれている


それにしても

完全に人柱ならわかるのだが

「ほぼ 人柱」というのはどういう状況なのだろう

それこそ

誰か、解説してください、と言いたくなってくる




2025年1月1日水曜日

正月用菓子・コレクション

 お読みいただいている皆様

謹賀新年

本年もよろしくお願いいたします


初日の出を見ようと思っていたはずなのに

目が覚めたのは、すでに八時過ぎ

しかも、愛猫の「ご飯くれ」のニャニャニャという

叫び声でたたき起こされるという

あまりうれしくない、初目覚めとなったが


ともあれ、角餅に澄まし汁

だしは、鶏肉では少し淡泊なので

豚コマを使って

小松菜と、かまぼこ

それに、少しばかりユズの皮を入れて

得意料理の雑煮を作り

昨日、重箱に詰めたばかりの、おせちを

少しずつ、全種類いただくと

かなり、ずっしりと腹にたまってくる


そのためか

12時になっても、あまり空腹にもならず

何か、軽く済ませようと思って、思いついた

まずは、果物、ミカンと、リンゴを四分の一

丁寧に入れた緑茶

そして、三が日用に買い込んだ、和菓子を一つ

そして、夕食を早めにすればいい


買い込んだ和菓子は、合計四個

左から、豆大福、今年の干支菓子(蛇である)

節分草(花)、そして、一番手前にある

大ぶりの、半円型の餅菓子が、「花びら餅」である







さて、どれからいくか

やはり、花びら餅だろう


子の花びら餅は、ぜひとも食べたかった

というのも

実は、昨年NHKでやっていた

ドラマ「大奥」で印象的に取り上げられており

その時に、強く印象に残っていたからだ


昨年は、大家ドラマが実に不作、というよりも

信じがたいほどに、下らない駄作で

三回も持たずに、見るのをやめてしまった

特に、美術・演出・時代考証は

集団でストでもしているとしか

思えない無茶苦茶ぶりだった

……これは、一つには主演があまりに

  大根だったこともあったそうだ

  なんと、時代劇の

  立つ、座る、という所作ができなかったため

  主演に合わせて、脇役も全員

  主君の周りを、家臣が棒立ちになつたまま

  ぺらぺらとしゃべり続ける、という

  絶対にありえない演技をせざるを得なくなったのだそうだ……


まるで、無残な大河ドラマの代わりのように

突如、登場したのが「大奥」だった

これは、同名のコミックの実写化で

簡単に内容をまとめると

男子のみがかかる奇病のせいで

男性の人口が極端に減ってしまい

女性が将軍・老中など

政治の中心につき

男性は、大奥に入り

将軍の子孫を残すことを

主な仕事にするようになった、という

男女逆転物のストーリーだ

これを、三代将軍家光から始まって

大政奉還、江戸城明け渡し

文明開化の世の、津田梅子の登場まで

続いていく、という

実に、壮大なドラマだった

一部では、「大奥が本物の大河」

とまで、言われていた作品だ


これが、見事だった

大奥の男たちが着飾って居並び

将軍が相手を指名する

「お鈴廊下」の美術の見事さ

脚本は、原作を読みこんだうえで

原作以上のアレンジを加えてくる

おまけに

「名演技の殴り合い」としか言いようのないほど

役者サンたちが、素晴らしかった


男女逆転しているので

もちろん、ジェンダーの問題もある

なかなか子供のできない

五代将軍・綱吉に対するプレッシャーと

その苦悩は、実にリアルで

雅子皇后の若い時に

宮内庁や、一部の自称「愛国者」が

かけ続けた、プレッシャーとハラスメントを

強く思い起こさせたほどだった


……この「大奥」が

  今日と明日、一挙放送される

  再放送だが、まだご覧になっていない方には

  ぜひとも、おすすめしたい

  名場面はたくさんあるが

  一つ選べと言われれば、私は平賀源内の

  発病から死に至るまでと

  その死を嘆く、同僚の慟哭のシーンをあげる

  ただ、時間帯が遅い

  始まるのが、午前二時くらいからだ

  二時に終わるのなら、リアルタイムで

  見たかもしれないが

  二時にスタート、朝の五時終了では

  ビデオで見るしか、仕方がないだろう……


その中で、花びら餅が出てくるのは

第14代将軍、徳川家茂と

京都から嫁いできた、和宮のエピソードだ

家茂は女性なので

公武合体のために嫁いでくる、和宮は

男性でなければならないはずだが

実際に嫁いできた和宮は、女性だった

それは、和宮に付き添ってきた母親が

和宮(男性)を溺愛するあまり

徳川に嫁ぐのは嫌だ、とグズる和宮(男性)を

秘密のうちに、出家させ

その姉を極秘のうちに、男装させ、和宮だと名乗らせて

送り込んできたためだった

この「和宮の替え玉」は

障害を持って生まれてきたため、親に愛されず

かなり屈折した性格になっていた

……和宮に障害があったというのは、史実だ

  替え玉説も、かなり昔からささやかれている

  その証拠として

  最初、和宮は「おすそが悪い」

  つまり、足がうまく動かない、言われていたのに

  実際に江戸についた和宮は、手に障害があった

  そして、和宮の嫁入り行列を描いた、当時の絵では

  嫁入り行列が、「狐の嫁入り」の姿で描かれているからだ……


この「大奥」の優れたところは

歴代の将軍が

性別こそは違うものの

性格は、史実に基づいて、正確に描かれていることだ

家光は、エキセントリックで不安定

吉宗は、豪快だが無神経で粗野

そして、家茂は、まるで、ゆで卵のような

つるんとしていて、どこにもひっかかりのない

申し分のない善人だ


将軍家を下に見て、心を開かない和宮一行に

家茂は、食べることが好きだろう、と見当をつけ

そこを突破口にしようとする

家茂が、カステラを持ってくると

……この辺、少し記憶があやふやだ

  間違っていたら、申し訳ない……

和宮は、ツンデレぶりを発揮して

こんな黄色、気色が悪い

都では、菓子といえば、花びら餅、と話す

 (だが、もらったカステラは食べる

  念のため)

花びら餅を知らない家茂に

ごんぼ(ゴボウのことである、念のため)を甘く炊いて

ぎゅうひで包んで、と説明しかけると

家茂が、ごんぼを甘く炊いて?と

目を輝かせる

漫画なら「じゅるり」と擬音が付きそうな勢いに

和宮が

「あんた、甘いもんは好きか」ときき

家茂が

「はい、とても」と答える


これが、二人の間の

友情、というには、あまりに親密な

「シスターフッド」とでもいうべき、絆の始まりだった


それ以来、「花びら餅」には

強い、あこがれを抱いている

もともと、宮中で食べていた菓子が

京都の「下々のもの」にも広まり

宮中に倣って、食べるようになったものなのだそうだ

ゴボウは、若鮎にみたてた縁起物

薄く伸ばした、円形の餅に

柏餅の味噌あんに使うような

同じく、円形に伸ばした、ピンク色の牛肥をのせ

さらに、その上に

柏餅の味噌案に使うような

甘い、白あんを乗せ

最後に、中央にゴボウを乗せて

ゴボウのところで、半分に折りたたむ


素朴なようでいて、シンプルな分だけ

ごまかしがきかない菓子だと思う

私の近所の和菓子屋にはおいておらず

電車で15分のショッピングモールに

入っている和菓子屋まで、年末に買いに行ってきた


今日はこれから

飛び切り、美味しい緑茶を入れて

花びら餅と

ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを聴きながら

新年を祝おうと

とても楽しみにしている


ニューイヤーコンサートの

ワルツやポルカを聞いて

学友協会ホールの、金色の装飾と

ふんだんに飾られた花飾りを眺め

「ラデツキー行進曲」に手拍子を打たなくては

年が明けない

今年からは

これに「花びら餅を食べないと」という条件が

一つ、加わりそうな気がする


くどいようだが

今晩と、明日の晩の「大奥」

おすすめだ

まだ見ていない方は

騙されたと思って

どの話でもよいので、一話だけでも

ご覧になることをお勧めしたい

後悔は、しないと思う



2024年12月31日火曜日

私のつくった今年のおせち

 昨日までの間に

お節料理の材料の買い出しを終え

今日は、朝から料理作りに取り掛かった


とはいえ、私の作るのは

かなり、手抜きの簡単バージョンだ

例えば

サツマイモは、皮だけをむいて

輪切りにして、圧力なべで20分ゆでる

ゆであがったら

箸で持つだけでも、崩れるくらいになるので

すりこ木棒でつぶし

栗の甘露煮のシロップを加え

適当に硬さに調節し

最後に、栗を混ぜれば、完成だ

手間のかかる裏ごしは省略、というよりも

食物繊維は、貴重だ

舌触り程度の理由で

なくしてしまう方が、問題だろう


田作りは、もっぱら電子レンジだ

「食べる煮干し」を

レンジで乾燥させて

ポキンと折れる程度になったら

醤油、みりん、砂糖、酒をレンジにかけ

アツアツで、とろとろになったところに

クルミと煮干しを加えれば

あとは、勝手に田作りになってくれる


たたきごぼうは、手間がかかるのは

ゴボウをゆでるところだけ

それでいて、だしと醤油、酢にゴマの風味、と

まさに、私好みで

今まで、どうしてこれを作らなかったのか

以前の数年が、惜しくてたまらないほどだ


なます、酢蓮に至っては

一番、たいへんだったのは

野菜の皮をむくこと、という簡単さ


赤いものは、パブリカ

緑色のものは、アボカド

私の作るおせちは、どうしても色取りが悪くなるので

食べられる飾りとして、入れてみた

実は、どちらもクリスマスの余りだったりする


漬け魚と、昆布巻き、伊達巻、だし巻きだけは

生協で買ったものの

あとは、私の手作り

つまり

私が一番、美味い、と思う味付けに

調理されている


これから三日間、私の好きな味ばかりに囲まれて

楽しく過ごせるわけだ

今から、ワクワクが止まらない


それに

50を過ぎてからだろうか

お節料理を作るのが、好きになった


おせちは、一年に一度しか作らない

ということは

おせちを作れるのは、あと何回だろう、と

考えたとたんに

おせちを作れる機会、大みそかの朝が

とたんに、愛しくてたまらないものになった


去年一年、無事に生かしてくださって

ありがとうございました

来年の大みそかも

こうして、芋をつぶせますように

煮しめのこんにゃくを手綱に結べますように、と

感謝と祈りを捧げたくなる


だが、私は無神論者だ

誰に、と自分でも考える

誰にかは、わからないが

感謝の思いだけは、残っている


では

お互い、今年一年を

生き延びた仲間の皆様

どうぞ、よいお年を

皆様の上に、たくさんの幸せが

注がれますように




2024年12月30日月曜日

今年の10大ニュース

 いよいよ、今年も

あと一日を残すのみ

私は、12月30日には毎年

「私の今年の10大ニュース」を決めて

その年の総決算をすることにしている

本当に重大なものも多いが

10項目となると、かなりたわいのない

ものも多くなってくる


だが、あれこれと考えているうちに

しばらく忘れていた、楽しかったこと

誰かに世話になりっぱなしになっていたこと

当時は、とても立ち直れないと思っていた失敗が

数か月のうちに、笑い話になっていることなど

いろいろと、気づかされることが多い


そして

なんの変哲もない

一山百円組の、一市民の私ではあるが

なんの変哲もない一年が

「幸せだったな」と

静かに実感されてくるのだ


以下、私の選んだ10大ニュースだ

別名、幸せ自慢、かもしれない


第10位

クリスマスイブにサンタになるボランティアをした

経済的に困難な家庭のお子さんに

サンタになって、プレゼントを渡す、という

ボランティアがある

私は一人暮らしなので

イブに、家で待っている人もいない

おあつらえ向きではないか、と思い

ボランティアに参加してみた

私の担当は、経済的に困難な家庭ではなく

そうしたご家庭にプレゼントを渡しに行くのに

必要な費用を、援助してくださる

一般家庭

……早い話が、経済的困難家庭のプレゼントに

  ギフト用のラッピングをするだけでも

  費用が掛かるのである

  その費用は

  「一般家庭でも、3000円のご寄付をいただければ

   ボランティアメンバーがサンタさんになって

   プレゼントを届けさせていただきますよ」という

  活動をすることで、まかなっているのてある

  私が担当したのは

  こうした、一般家庭の方だった……

子供に、あんなに喜んでもらえたのも

親から、ありがとう、と言ってもらえたのも

いったい、何年ぶりだっただろうか

一人のイブを過ごすよりも

ボランティアに思い切って参加して

本当に良かった

本当に、幸せな一日を過ごさせていただいた

そう言いたくなるような、体験だった


第9位

Kバレエカンパニー IN  CINEMAの

「マーメイド」を見る

これは、早い話が

舞台を録画して、映画館でシネマビューイングとして

配信している

それを見に行った、ということだ

場所は、恵比寿ガーデンブレイス

実は、ここにも初めて行った

クリスマス直前だったため、巨大なバカラの

ガラスのシャンデリアが、点灯されており

まるで、ディズニーの映画のように、美しかった

バレエそのものも

おそらく、今、世界中で一番

技術レベルの高いバレエ団は

Kバレエカンバニーなのではないか、と思うほど

素晴らしい出来栄えだった


第8位

とんかつ しお田 に行った

まさに、「なんじゃ、それは」と言われそうなのだが

この店は、かの有名なドラマ

「孤独のグルメ」で取り上げられた

隠れた名店なのである

だが、ご高齢のご夫婦だけで

店を開いておられるので

あまりたくさんの人数はさばけず

営業も、週に二日、月・金のみ

12時からのランチにありつくには

朝の10時に、店の前に並び

予約帳に名前を書かなくてはいけない

ちなみに、電話予約は受け付けていない

当日、直接店の前に並んだ人だけしか、予約はできない

10時に名前を書いて

二時間、どこかに行っていて

12時になったら、また、店の前に戻ってきて

やつと、ランチをいただくことができる

ちなみに、店の人が予約帳を見て、名前を呼んだ時に

その場にいなければ

キャンセル扱いになる

私の知人が、たまたまこの店に行く、というので

頼み込んで、私の名前も書いてもらった

仕事は半日休みをもらい

ホクホクと飛んで行った

こんな機会でもなければ

おそらく、一生行くことのできなかった店だ

8位では、申し訳ないかな、と思うくらいだ


第7位

アロマテラピー検定1級に合格した

香りには、もともと興味があった

植物も、大好きだ

植物の香りで、免疫力を活性化したり

安眠できるようにするという

アロマテラピーは、非常に魅力的だと思っていた

試験に合格できたこともうれしいが

1か月、集中してアロマを学べたことも

とても楽しい経験だった


第6位

ノンフライヤーを買った

もともと、おもちゃじみた調理家電が大好きで

ポップコーンメーカーや、綿菓子メーカー

一人用かき氷き、炭酸注入器など

所狭しと並んでいるのだが

大好きなフライドポテトや、コロッケを食べつつ

中性脂肪を減らすために

これは生活必需品、と決めて

最後の調理家電、というつもりで買いこんだ

これが、大ヒットだった

ほぼ毎日、フライドポテトやコロッケづくりに

酷使しまくっている

来年は、ドーナッツにも挑戦してみたい

今年のラッキーアイテムの一つだ


第5位

輪島塗の蒔絵箸を買った

能登の震災後

クラウドファンドで、輪島塗の箸店が

出品していた品だ

輪島塗は、日本の宝の一つ

何とかして、わずかでも力になりたいと思って

少し(だいぶ?)背伸びして購入したのだが

これが、見事な宝尽くしの蒔絵で

まるで、江戸時代のお大名にでも

なった気分がする

毎日、食後すぐに洗って、水をふき

箸箱に収めている

思いがけず、我が家にも家宝ができてしまった


第4位

ジェロントロジー検定に合格した

ジェロントロジーとは、老年学とも言い

シニア世代が幸せに暮らすにはどうすればよいか

社会学、心理学、経済学、医学など

他分野から研究していく

若い学問だ

日本では、ジェロントロジーを学べる大学院は

たった二つだけ

しかも、あまりにも極端で

一つは、桜美林大学

もう一つは、東京大学だ

なので、大学院に行かなくても

自学自習できる方法として

テキストを独学して、検定を受ける、という方法を

作っている

せっかく合格したので

来年は、応用老年学会の学会員として登録して

研究者、と名乗ってみようか、とも思っている


第三位

ジム通いを始めた

60歳を過ぎても、頭脳は衰えない

私は、今年3つの検定試験を受けたが

3戦3勝、すべて合格、という

我ながら、あっぱれな結果を出せた

だが

問題は、健康の方だ

3時間勉強する、ということは

3時間座ったまま、ペンを握った同じ姿勢のまま、

ということになる

気が付いた時には

右腕が、まったく上がらなくなっていた

肩から上に動かそうとすると

ひどい筋肉痛のような痛みと、しびれで

身動きが取れなくなる

なので

せめて、少しでも取り返そうと

せっせと、ジム通いを始めた

始める前よりも、体は楽になったものの

さあ、治るかどうかは、まだ未知数だ


第2位

相続税の申告を終えた

相続税は、以前からチャレンジしていた

ファイナンシャルプランナーの

試験範囲だったので

自分の相続税の計算は、すぐにすることができた

試算してみたところ、ゼロであることがわかり

これなら、税理士サンに頼むより

自分で申告してしまおう、と思ったのだが

その具体的な手続きは

異常なほど、ややこしかった

そもそも、自分が相続人であることを示すために

父の戸籍謄本を取らなくてはいけなかったのだが

この、戸籍謄本は、本籍地でしか取れない

父の本籍地はどこか、それを探すので一苦労

しかも、父は何度か本籍地を変えていたので

あちこちの役所に連絡し、すべての役所から

戸籍当選をもらうまでに

二か月近くかかった

必要書類は、それだけではない

登記簿、生命保険の内容、銀行の残高証明など

書類集めに、ヘロヘロになった上に

書類の書き方が難しく、よくわからないまま

とにかく、空欄だけを埋めて、提出した

今年、一番時間をかけたのは

この、相続税申請作業だったかもしれない


第1位

ファイナンシャルプランナー1級に受かった

やはり、今年はこれが一番だろう

もう駄目だと、何度も思った

特に、二次試験は

問題を見た瞬間に、絶対に落ちた、と思った

ファイナンシャルプランナー1級があれば

ほそぼそながらも

資格試験の予備校で

問題作成や、テキスト作りの仕事に

雇ってもらうことができる

定年後の生活のめどが

ファイナンシャルプランナ―合格で

一気に安定化した

あとは、オプションとして

「これもできれば楽しいだろう」

「こんなこともしてみたい」という

興味のあったことを、のびのびとできるようになった

まさに

一日で、人生が変わった気がする


総括すると

今年は、新しいことに、あれこれとチャレンジできた

試験にも合格して

将来が安定した、有意義な一年だった


来年も、今年のように

幸せを実感できるニュースを

10項目揃えられるよう

心身ともに、鍛えていきたいと思っている









2024年12月29日日曜日

今年の紅白・この人だけは見ようかな

大みそかの恒例、紅白歌合戦

見なくなってから、もう、かなりになる

そもそも、搭乗歌手のほとんどを知らない

特に、韓国のグループは全く分からない

AKBあたりまでは、まだついて行けたが

〇〇坂、という名前のグループが

いくつか出始めたころから

完全に興味が失せた


そもそも、国民的にヒットした歌というのが

ここ数年、いったい何曲あるのか

そう考えると

その年を代表する歌手の、その年ならではのヒット曲で

一年を振り返る、という

紅白のコンセプト自体が

すでに過去のものになっているのではないかと

そんな気がする


郷ひろみや、石川さゆりは

さすがに知っているが、さほど好きというわけでもない

大みそかは、ほとんど

テレビ東京の、昭和を代表する曲を集めた

特番を見ながら、おせちを作り

ビデオ店で借りてきた

軽いコメディーを見ながら、夜を過ごし

ジルベスターコンサートで年越しをし

ゆく年くる年で新年を祝う


だが

今年は、これだけは見ようかな、と

思う人が現れた


特に、ファンだというわけではない

むしろ、私にはピンとこないタイプの歌手だ

俳優として、真田丸に出演していた時の方が

印象的だったように、私には思えるのだが

星野源サンである

曲目は「ばらばら」


この曲に決定するまでには

ちょっとした、問題があった

もともと、予定していた曲は

「地獄でなぜ悪い」

星野源サンが病気で生死をさまよっていた時の

実体験をもとに作った曲だそうだ


ところが、そもそもこの曲は

映画監督、園子温が

同名のタイトルの映画の主題歌として依頼したもので

……そして、この映画には

  星野源自身も、登場してはいるのだが……

この、園子温監督は、性加害を行っており

これが、明るみに出てからは

事実上、映画界から追放されたようなもので

新作はおろか

表舞台に出てくることすらなくなっている


こうした、いわくつきの曲を

紅白という大舞台で歌うのは、いかがなものか

性加害の被害者に、つらい思いを

フラッシュバックさせることにはならないか、と

いう声が上がり

それに対して、主に星野源サンのファン層が

そんなところまで、いちいち口をはさんで来るな

細かすぎると反発

ネット上では、かなりの泥仕合になりかけていたが


これが指摘されてすら、数日後

星野源サンが、スパッと曲の変更を発表した

その、理由を説明した文書を読んだ


もともと、星野源サン個人の体験をもとにした曲で

依頼はされたとはいえ

園子温監督とは、まったく関係のないことを

述べたうえで

NHKから、この曲を歌ってほしいとオファーがあったこと

その理由は

「苦しい時代を生きる方々を

 勇気づけてほしい」だったこと

だが

この曲を紅白で歌うことで、セカンドレイプとなる可能性は

ゼロではないこと

これでは、勇気づけるのと

真逆の効果になってしまい

NHKのオファーを受けた、自分たちの思いとも

正反対になってしまうこと

これを、大変にわかりやすく、かみ砕かれた

「自分言葉」で語ってくれていた


私が特にしびれたのは

この文書の終わり近くに書かれていた

「私たちは

 あらゆる性加害行為を

 容認しません」

の一文だ


当たり前、といえば、当たり前だ

性加害行為は、犯罪なのだから

だが

ここまで、悪いことは悪い、と

単純に、しかも、すっきりと

言い切ってくれるのは、貴重だ

しかも、男性から、というのがいい

私は、性加害問題と、それに対する特有の「甘さ」は

男性側の意識改革がなければ

亡くならないだろうと思っている

女の子を力づくでどうこうするなど

「ダサい」「最低」「男の風上にも置けない」

「恥知らず」と

男の側から、断罪するようにならなければ

なくならないのではないか、と思っていたところだ


星野源サン、実に知的で、恰好良く、さわやかだ

俗にいう、「超クール」だ

紅白には、どうしても興味は持てないが

星野源サンには、拍手の一つも送りたい

この方の曲だけはチャンネルを合わせて

ひとつ、正座でもしながら

集中して聞いてみようかと思っている


You Tubeで見つけた、紅白で歌う曲

「ばらばら」のアドレスを貼っておく

興味のある方は、どうぞ

この歌の歌詞も、なかなかのものだと思う



2024年12月28日土曜日

今年の年末はウクライナのオーケストラで

 いよいよ、今年も残り少なくなり

スーパーにお節料理の材料を買いに行くと

BGMで、単純化された

ベートーベンの第九が流れていたりするが


実は、今年はコンサートホールに

第九を聞きに行く予定だ

しかも、第九と同時に

ベートーベンの第五、「運命」も演奏してくれるという

豪華といえば、豪華なのだが

こんな堂々たる大曲を

二曲続けて聞いて、聞くだけでばてないだろうか

というのが

目下の心配事でもある








そもそも、私はコンサートホールに正装して

出かけるようなキャラではないのだが

今回ばかりは、少し話が別だ

というのも

演奏をするのが

ウクライナ国立歌劇場管弦楽団だからだ


ウクライナは、ご存じの通り

目下、戦時下だ

首都のキーウにも、日常的にミサイルが飛んでくる


それでも、ウクライナでは、コンサートも、バレエも

映画も上映されている

公園に集まって、ご近所同士でチェスをし

動物園も開かれている


決して浮足立たないこと

できる限りの日常生活を送ること

それが、市民の戦い方の一つであることを

皆が、了解している

バレエや、音楽も

人々の心を支え、励ます大切なもの

人間らしくあるための武器のひとつ、と

考えられている


もちろん、楽団員ゃ、ダンサーには

戦場で、兵士が戦っているときに

こんなことをしていてよいのだろうかと

歯がゆく思う気持ちは、あるのだそうだ

それに、彼らにも

召集令状は送られてくる

そうした状況の中で

海外公演をすることは

「ウクライナを忘れないでほしい

 ウクライナで起きていることを、知ってほしい」

という、叫びにもにた行為なのだろう


というのも

ロシアの侵攻を受けて、約半年後

ウクライナのバレエ団が、来日公演を行った

「奇跡の公演」とも呼ばれているそうで

本当に、厳しい状況を乗り越えてのことだった

私も、その時

一番安い席ではあったが

チケットを取って、見に行った


その時に見た、「瀕死の白鳥」という演目が

今でも、忘れられない

この作品は、ごく短い、数分のもので

曲は、サンサーンスの「白鳥」

死を目前にした白鳥が

苦しみつつも、最後の力を振り絞って

大きく羽ばたき、まいあがる、ように見えたところで

くずおれ、死に飲み込まれていく、という

作品の解説だけすると

相当、悪趣としか思えないバレエだ

おまけに、難しいところは、何もない

派手なジャンプも、高速の回転も

技術を見せるところは何ひとつない

私は、それまで

「地味」、を通り越して「辛気臭い」作品だと思っていた


それが

ウクライナ国立バレエ団が、侵攻半年後に

踊って見せた「瀕死の白鳥」は

凛々しく、堂々としており、力強かった

古びた体が、自分の意志に反して

次第に重く、動きにくくなってきても

魂は、燦然と光り輝いていて

まるで、脱皮するように

古い体を脱ぎ捨てて

魂だけになって、より高みに上っていくという

今まで、一度も見たことのない、

「瀕死の白鳥」だった

会場中が、この踊りに呑まれてしまい

踊りが終わっても、10秒ほど

なんの物音もしなかった

そのあとで、誰かの

何かに迷っているような、頼りなげな拍手が

パン、パンと聞こえてから

いきなり、ドッと、会場が割れんばかりの

喝采が巻き起こった


感動した

感動などという言葉では

その半分も伝えられないほど、感動した


それ以来、ウクライナのバレエや

オーケストラが来たときは

資金の許す限りで

必ず、見に行っている


オーケストラの指揮者は、

ポケットチーフに、黄色と青

ウクライナの国旗の色を使っている


今回は、30日の、新弱での公演を

危機に行く予定だ

チケットは、A席とB席は売り切れているが

S席なら、まだ余裕があるとのこと












私は、第九よりも第五の方が好きで

特に、第三楽章と第四楽章の間に

休みがなく、そのまま続けてなだれ込んでいく

冒頭の部分

あそこは、どんなファンファーレよりも

格好いいと思っている

遠く離れた極東の、財力も政治力も何もない

一山百円のような一市民である私にできる

最大の応援として

全身を耳にして、聞いてきたいと思う


そして、その前に

とにかく、大掃除を何とか終えて

気持ちにゆとりを持たせたい

今日もこれから、あと30分

風呂掃除を、がんばるぞ!!



2024年12月27日金曜日

行きつけのランチ・一人静かに過ごすなら、上野のこの店の日替わりランチ

 今日は仕事納め

有給休暇が半日分残っていたので

遠慮なく使わせてもらい

今年一年、よく働いた(?)自分に

ご褒美の、外食を楽しむことにした


私は原則的には自炊派で

外食は、好きではあるが、あまりしない

経済的な事情に加えて

野菜と植物性たんぱく質の分量が少なくなり

どうしても食事内容が、健康的ではなくなる、という

理由もあるのだが


まったくナシ、というのも、少し寂しいので

夕食は、サラダや煮物をたくさん食べることを条件に

月に一回だけ

ランチを外食することにしている


月に一度、一年に十二回しかない

貴重な機会なので

店は、厳選する


美味しいことは当然の前提として

価格は、コースで食べても三千円まで

当然ながら、アルコールは飲まない

店の個性が際立っていて

半年たった後でも

「あの店は、こうだった」と

15分くらい、話続けられる店、と決めている


しかも、これが

探せば結構、見つかるもので

今日、出かけて行ったのも、そうした店の一つだ


店名だけをいえば

上野 精養軒 である

言わずと知れた、日本の洋食の草分けであり

現在でも、名店として知られているのだが


この店は、名店過ぎて

上野の本店で食べると、軽く予算をオーバーしてくる

なので

私が行くのは、精養軒の分店、とでもいうべきところだ


実は、上野動物園の少し先に

東京都美術館、という、巨大な建物がある

ここは、この美術館のほかにも

合計で五個くらいの大ホールがあり

美術館とは別の、書道や工芸の展覧会をやっているという

巨大施設なのだが


その中に、レストランが三か所入っている

一か所は、地下

名前は「カフェ ミューズ」

自分で座席を見つけ、カウンターに行って料理を注文し

席にもって帰ってくるタイプの

カジュアルスタイルだ

ここは、精養軒なので味は折り紙付きだが

カフェというだけあって、価格はぐんと控えめで

カレーあたりなら、800円くらいから

美味しくいただくことができる

私は、たいてい美術館の帰り

ちょっとくたびれた

甘いものとコーヒーが欲しい、というときには

必ず、ここに立ち寄ることにしている

たいてい、美術展とコラボした特別デザートがあるので

美術展を二度楽しめるようなものだ


だが、今日は

一階のホールから、らせん階段を上った二回にある

高級レストランの方に出かけた

ここでは、かなりしっかりとした食事が楽しめる

その分、お値段は張る、といっても

ビーフステーキを注文しても、3000円ちょうどで収まるので

かなり、リーズナブルといえば、リーズナブルだ

だが

私がいつも頼むのは、「日替わりランチ」だ

これは、数量限定の上に、かなりおトクになっていて

スープとごはんがついて、お値段は千円ちょうどだ

……とはいえ、今後値上がりの可能性は高いだろう

  千円札一枚だけをもって

  突撃など、ゆめゆめなさらぬよう……


今日の日替わりランチは、デミグラソースのビーフカツレツ

とんかつではない

ビーフカツレツ、なのだ

これぞ、文明開化のころからの伝統の洋食ではないか

ホクホク喜んで、注文した


この店の素晴らしいところは

窓が広く、壁が二面

ほとんど、ガラス張りに近い状態になっているという

見事なまでの、見晴らしのよさだ

そして

ガラス張りになった片面の側には

カウンターのようなテーブルが長く続いており

「おひとりさま席」として確保されていることだ


冬枯れの木立と

歩く人もほとんどいない上野公園内を

ぼんやりと眺めているだけで

気持ちがゆったりと、リフレッシュされてくる

店内にかかるバロック風の静かな音楽のおかげで

ゆったり度がますますアップしてきたところで

料理の到着、となる












精養軒の料理は、なんとも独特だ

子供のころ、昭和の時代に食べたことのある

どこか、懐かしく、暖かい味がする

名店や、うまい店は、おそらく東京には

星の数ほどもあるのだろうが

この、独特の「あたたかみ」「ぬくもり」

もしこれが和食で、きんぴらごぼうあたりだったら

間違いなく「おふくろの味」というのだろうが

この店の料理は、どれも

母の作ってくれた料理とは、まったく違っているのに

「おふくろの味」と同じように、あたたかく、リラックスできる











静かな公園を見渡しながら

ゆったりと、ビーフカツのランチを楽しみ

あとは、冬休みの手始めとして

歩いて数分の、西洋美術館でやっている

モネの睡蓮の展覧会に行くことにした


睡蓮と水の大きな絵画に取り巻かれて

静かに瞑想したいと思ったのだが

これが、信じがたいほどの長蛇の列と

瞑想どころではない混雑ぶりだったのは

また、別の話で

機を改めて書こうと思う


東京都美術館内・レストラン ミューズ

とにかく、おすすめだ




2024年12月26日木曜日

あまりにもひどかった・中居正広の性加害スキャンダル

もう、今の時点で

Xでかなりの話題になっているので

ご存じの方も多いと思うが

今日発売の週刊文春の特ダネ記事

中居正広の性犯罪事件

久々に文春を買って、じっくり読んでみた


感想は一言

中居正広を追放しろ

フジテレビは解体、停波しろ


文春の記事をかいつまんでまとめると

当時、フジテレビの女子アナだったXさん

飲み会に行くことになった

メンバーは、中居正広、フジテレビ幹部のA、その他数人

ところが

飲み会の直前で、幹部のAをはじめ

全員がドタキャン

Xさんと、中居正広が二人きりになり

意に沿わない性行為を強要された

……つまり、中居正広にレイプされたわけだ……


だが、これが相当なものだったらしく

命の危険を感じるほどで

Xさんはその後PTSDを発症し

働くことができなくなり

フジテレビを退社している


中居正広を刑事告発することも考えたが

そうすると、自分の名前も

出てしまうので、断念

……これは、確かにお気の毒としか言いようがない

  松本人志の時も

  被害者女性を特定し、ネットで名前と写真をさらし

  そのうえ

  証拠写真がないではないかと攻め立て

  美人局呼ばわりに始まって

  女の方がうかつだ、悪いと

  無関係な私が読んでいるだけでも

  気持ちが悪くなるような

  セカンドレイプの嵐だった

  これが、中居正広なら

  住所までさらしたり、爆発予告をしたり

  その程度のことは、必ずやられたことだろう……


Xさんは、フジテレビの幹部のAにはめられたと思い

……いや、間違いなくはめられているだろう

  はめた、というよりも

  全く無関係な女子アナを

  中居正広に、あと腐れなくレイプを楽しめますと

  献上したのだろう……

ほかのフジテレビの幹部に相談

それが、どんな結果になったのかは

よくわからないが

ロッカールームで泣いていたのを

他の社員に目撃されている

……これはもう、文春が言うような

  「セックス・スキャンダル」ではなく

  正真正銘の性犯罪と

  犯罪のもみ消し工作のように

  どうなのだろうか……


その後、この女子アナは入院

入院先にはなんと、

この女子アナを献上した幹部Aが

のこのとと、中居正広からだといって

見舞品をもって来たそうだが

女子アナXは、激怒して

受け取りを拒否している

……当たり前だ

  強姦間からの品物など

  見ただけで、被害を受けた時を思い出させる

  私には、かえって

  中居正広のニヤニヤ笑いが思い浮かんで

  最低の上にも、最低な男だと思った……


その後も、Xは心身ともに回復できず

フジテレビを退社

芸能界に詳しい弁護士を頼もうとしたところ

加害者が中居正広だというと

弁護士からは次々に断られ

最後に、やっと一人だけ

普段から性犯罪への取り組みをしている

女性の弁護士が受けてくれた


その弁護士が話をまとめてくれて

中居正広からは、示談金として

9000万が支払われたが

それではとても足りないほどに

人生を破壊されつくしている


フジテレビは、幹部Aを徹底的にかばい

……この幹部の名前も、すでに特定され

  顔写真も拡散している

  だが、私のブログでは

  あえて書かず、仮名を使いたい……

フジテレビ全体をあげて

入念な隠ぺい工作を行った


この女子アナXさん

……実は、この人も、もう特定され

  写真も、名前も拡散しているのだが

  セカンドレイプを避けるためにも

  私は仮名を通したい……

フジテレビを退社するときに

妙な、バッシングの嵐を受けている

嵐としか、言いようのないほどの激しいもので

フジテレビにも、女子アナにも

全く関心のなかった私が

なんだか不思議だな、と感じて

数年間覚えているほどの、ひどいバッシングが

しかも、かなりの期間続いていた

……これも、今考えると

  この女子アナを、完全に口封じするために

  芸能界から叩き出そうとしたのか

  それとも、もっと完全な口封じを目的にしていたのか

  そのあたりの話が出てきても

  多分、私は全く驚かないだろうと思う……


中居正広は、とりあえず年内には

完全にテレビから消えるだろう

問題は、フジテレビだ


女性を性的資産としか見ておらず

強姦用にと、上納してくる

フジテレビの幹部としても

何か、メリットがなければ

ここまでひどいことはしないだろう

ということは

フジテレビの中に

手段を択ばず、芸人の機嫌をとれば

出世できる、というような

おぞましいルールがあったのではないか


そして、女子アナXは

自分だけではない

被害者はほかにもいる、と言っている

フジテレビは組織ぐるみでやっていた可能性も

かなり高いだろう

……フジテレビの業務は

  放送と、女衒、というところだろうか……


ことがことだ

社長の辞任くらいでは、済む話ではないだろう

特に、フジテレビ一社がなくなっても

困るほどのことはないと思う

むしろ、ジャニーズ事務所と同様に

組織的犯罪を行っている団体は

社会にとって、害悪だ

なくした方がよいと思っている


犯罪者には

誰であっても、公平に罰が与えられるべきであり

組織犯罪を行ったら

組織は解体するのが当たり前だ


フジテレビにも

中居正広にも

忖度のない、公平なさばきが行われるよう

願ってやまない




2024年12月25日水曜日

今年のクリスマスケーキ

 メリークリスマス!!


昨日は、経済的に困窮している家庭の子供に

サンタになって、プレゼントを届けに行く

ボランティア活動に行ってきた

サンタ講習会から、衣装の着用

ご家庭を回った感想などは、また別の機会に

まとめるとして


クリスマスイブは、そのまま

集合場所で、サンタの衣装を返し

終了報告をして

その場に届いていた宅配ピザと

各種のオードブル

つまみ類、酒類、ジュース類で

「サンタ大打ち上げ会」と相成った

会場のお開きが23:30

そこから、慌てて電車に飛び乗り

いくつか路線を乗り継いで

終電一本前で、やっと自宅の最寄り駅につき

そこから、家に帰ったところ

なんと、日付が変わっていた

つまり、いわゆる「午前様」となった


「午前様」など、いったい何年振りだろう

少なくとも、10年以上はたっているな、と

妙なことに感心しつつ

愛猫のもとに戻ってきたのはよいものの

あまりに、ばてていたので

そのまま入浴し、すぐに眠ってしまった


サンタボランティアにささげた、クリスマスイブだったので

クリスマスのケーキやら、ごちそうやらは

本日、クリスマス当日に回すことにした


まず、ケーキだが

これは、毎年恒例で

調理師学校の生徒サンたちが

先生に教わりながら作る

台数限定のクリスマスケーキにした

ケーキの内容は六種類あるのだが

さんざん迷った末に

マロンクリームと、コーヒー、ラム酒の

大人っぽい、「白いビッシュドノエル」にした


イチゴのショートケーキもよいが

これなら、季節を問わず、いつでも売っている

そう思うと、やはり、クリスマスには

ビッシュドノエル、と

こだわりたくなってしまった

それに、私はイチゴより、栗の方が好きだったりする


調理師学校は、渋谷にある

本日の外回りを、喜んで買って出て

……一見、仕事熱心で、会社のために見えたかもしれないが

   実は、会社のためは、八割

   残り二割は、ケーキを受け取りに

   渋谷で途中下車するため、立ったりする……


渋谷の道玄坂を上がり切り

さらに、100メートルほど進んだところにある

成果学校だ

会談を降りて、地下にある実習室兼イートスペースで

ケーキの引き渡し、となる


私が付いた時にも、実習室では

先生と、生徒が四人

集中して、黙々と手を動かしていた

緑色のクリームをスポンジに挟んでいたから

おそらくあれば、ピスタチオクリーム

トロピカルケーキの作成中だったのだろう










女子生徒が二人、すぐさま飛んできてくれて

さわやかに、接客をしてくれた


この年になったせいか

若い人たちが、がんばっているのを見ると

とにかく、応援したくなってくる

この時期の図書館で受験勉強に打ち込んでいる高校生

近くのリンクで、毎日練習に来ているらしい

フィギュアスケーターの卵の小学生たち

サンタになって本を届けるボランティアの

事務局の中核となっている、大学生たち

そして、調理師学校で

パティシエの夢を追いかけて

修行中の、生徒サンたち


どうせケーキを食べるのなら

プロの作った、最高に繊細なケーキも

それはそれでよいけれども

せっかくのクリスマス

「愛」の象徴である、キリストの誕生を祝う祭りならば

若者の夢を応援できるケーキのほうが

ふさわしいのではないか、という気がしている

……単純にデパートなどで買えば

  6000円はするから、ということも

  なくはないのが、つらいところだが……






ともあれ、見るからに美しいデザインで

あまりバクバク食べるのも

なんとなく、遠慮してしまい

端の方を少し、いただくことにした


栗がふんだんに使ってあり

表面のクリームと相まって

ゴージャス感が、口の中に広がっていく

強いて言えば

私の好みからすれば、少し甘みが勝ちすぎている

せっかくの、コーヒーとラム酒が

少し、甘みで打ち消されすぎていて

「大人の味」感を損なってはいる

という気はしないではない

だが、これは私の好みがうるさすぎるせいだろう














ローストチキンと、セビーチェ

特製サラダと、ボルシチ

それに、このケーキと、紅茶で

最高のディナーを楽しめた

とはいえ

少し食べすぎのような気がしなくはないので

明日からは、少し

帰宅途中に立ち寄る

ジムの運動量を、増やしてみようと思っている



2024年12月23日月曜日

最高のクリスマスプレゼントが二つ

 今日はクリスマスイヴイヴ

仕事も早めに定時で切り上げさせてもらって

明日の準備に取り掛かろう、と

思っていたところ


スマホに着信が入っていた

近所の、行きつけの書店からだ

注文していた本が届きました、とのこと


これは、私が自分用の

クリスマスプレゼントに注文していた

谷川俊太郎サンの作った

「すき好きノート」という本だ













「ノート」という名前ではあるが

きちんと製本されている

左側から開くと

いくつかの質問が、三行詩の形で書かれており

左ページは詩、右ページは空欄で

自分が答えを書き込むようになっている

右側から開くと

谷川俊太郎サンのエッセイと

自分が答えを書き込むページが

セットになっている








夏ごろから、ずっとほしいと思っていたが

ファイナンシャルプランナーの受験勉強が忙しく

買わずにいたところ

谷川俊太郎サンの訃報もあり

すっかり、品薄になってしまっていた


それが、なんと、今日届くとは

まさに、クリスマスプレゼントにピッタリ

なんと素晴らしいタイミング、とホクホク家路をたどり

ありがたく、本を手にして帰ってきた


そして、のんびりと

夕食の、小鍋だての準備をしていると

ふいに、玄関のチャイムが鳴った

こんな時間に誰だろう、と思ったら

郵便局の配達、とのこと

この時間に来るのは、通常の郵便ではなく

電報化、小包だ


はたして

届けてくれたのは、このような

不思議な形の、長細い箱だった












これは、もしや、と思った
ファイナンシャルプランナーの1級だけは
ほかの級と違って
厚生労働大臣の名前と印の入った
かなり、立派な合格証が届くと
ウワサでは聞いていた

慌てて、蓋を開けて
中身を確認したところ
何か、くるくると巻いたものが入っていてた

急ぎすぎて、破らないように
気を付けながら、出してみると









合格通知そのものは

秋口にもらっていたとはいえ

こうしてみると、なんだか、じんわりと

感動が押し寄せてきて

仕事納めになったら

少し足を延ばして、新宿の画材屋に行き

額縁を買おう、などと

どこか、ずれたことを考えていた


ちょうど、イヴイヴの今日

二つ、大きなクリスマスプレゼントを

受け取ったような気分だ


あまりにうれしかったので

少し早いが

メリー・クリスマス!!

2024年12月22日日曜日

クリスマスもカウントダウン・サンタの訪問先が決定

 クリスマスイブまで、あと二日

今年のイヴは、ワクワクと緊張が

半分ずつ、まぜこぜになった気分だ


というのも、ずっと参加したかった

ボランティア活動

「ブックサンタ」で、サンタになり

子供たちに本を渡しに行くことになったからだ


「ブックサンタ」は、前にも何度か

ブログで書いていて

しつこい、と言われそうな気もするが

経済的に困っているご家庭の子供に

本をプレゼントしよう、という

ボランティア活動だ

政治・宗教とは全く無関係で

支部を作っているのも、たいてい大学生だ


仕組みは非常に簡単で

ブックサンタに加盟している本屋さんに行き

本を一冊選んで

レジで会計をするときに

「ブックサンタでお願いします」というと

本屋さんが、本を預かって

後日、事務局に送ってくれる


事務局は、サンタに来てほしいご家庭のお子さんの

興味のあるものや、好きなことを聞いて

本を選び

イブの当日には

サンタ服を着た、サンタさんと

道案内や、保護者とのメールのやり取りをする

サポートサンタの、二人一組で

本をプレゼントしに行く





渋滞などに巻き込まれないように

公共交通機関を使っていくので

結構、歩く

なので、私は12月に入ったころから

ウォーキングの距離を長くして

体力づくりに励んできた


そして本日

私が本を渡しに行くご家庭について

メールが送られてきた

といっても、下の名前と、年齢

どんなことをがんばっていて

サンタさんに、来年のお約束にしてほしいことは何か

という、たわいもないことなので

個人情報には、当たらないだろう


メールによると、私が訪問するのは3件

ご両親の愛情が伝わってくるような

文面だった


交通系ICカードに3000円ほどチャージし

スマホのメールアプリを準備し

ついでに、今からスマホの充電を満タンにし

ダイソーで買った100円のサンタ帽が

少し小さめなので

引っ張って大きくし

ついでに、サンタ用の靴も、磨いておいて

さあ、これで準備万端、というところだろうか


今年は、ボランティアの手が不足しているので

もしよければ、24日の午前中に

集会場所に来て

設営の手伝いをしてくれないか、と

声もかけていただいたので

ホイホイとOKさせていただいた

役職定年の上に、かなり有給休暇が残っており

このままでは、人事課から怒られる、というので

24日は、有休をとらせていただいている

どうせ、一日ヒマなのだ

いろいろと、こき使っていただきたいと思っている


このボランティアは

おひとり様シニア、特に男性には

非常におすすめだ

さすがに、今年のイブにはもう間に合わないが

イブが一人きりで、味気ない

寂しい、誰かと話したい、という方は特に

一日中、誰かと一緒にいられる日になる

それだけではなく

子供たちからは、大喜びされ

その親御さんからも、ありがとうと言ってもらえる

……考えてみれば、私も

  最後に「ありがとう」と言ってもらったのは

  いつだっただろうか、と

  ちょっと心配になってきた……

それに、本を贈った後で

サンタになった人同士で

大宴会も行われる

ほとんど全員が、初対面同士だが

イヴの夜に、ボランティアに集まる人同士なので

いじわるや、マウント取りは

絶対にないとは、断言はできないにせよ

その確率は、一般社会よりは、比べ物にならないほど低いと思う


くどいようだが、本当におすすめだ


そして、本の寄付は25日まで受け付けているので

せっかくのクリスマスだから

誰かに、喜んでもらえることをしたい、と思う方は

ぜひとも、一冊

幼時から高校生まで

どの世代に向けた本でも構わないので

ご協力願えないかな、と思う

ただ、漫画は不可なので

お間違えないように

……なので、私の大好きな

  「大家さんと僕」「おじさまと猫」

  「猫奥」を贈れないのが、残念でならない

  「進撃の巨人」なども、名作だと思うのだが

  (特に、第四部は私のイチオシの一つだ)