大みそかから今日まで
ほぼ毎日、多少なりとも見続けてしまっている
ドラマがある
テレビ東京の「孤独のグルメ」だ
最初、会社の同僚にすすめられて見たとき
感想は一言で言って
「なんじゃ、これは?」だった
うまく、まとめられないのだ
ストーリーは、ほとんど無いようなものだ
主人公「井の頭五郎」は初老の男性
この主人公が、一人で店に入り
頭の中で、あれこれコメントをつけながら
一人、食事を楽しむ
それだけの話だ
冒頭に、ほんの少し、仕事のシーンが入る
この部分は、完全にドラマで
相手も、役者サンが演じる
その後、主人公が食事をしに行く店は
実際にあるもので、メニューも実在している
感想も、台本があるにはあるが
その場で、実際に食べてみて感じたことを
付け加えることも多いのだそうだ
「井の頭五郎」役の松重豊サンは
食べてすぐに、近くに止めてあるロケバスに乗りこみ
そこで、まだ忘れないうちに
感想のセリフをあてるのだそうだ
ドラマは、シーズン10くらいになっているらしい
年末、大みそかには必ず特番も作られる
今回は、能登編だったが
わざとらしい演出は、まったく使わず
まだ、崩れたままの建物の姿を見て
主人公、井の頭五郎が、思わず絶句する
そこまでに、とどめておき
それ以上の爪痕は、店主たちの語る言葉から
じんわりと、感じとれるように
実に、抑制のきいた作りになっていた
とても、よかったと思う
最初、松重サン自身が
「おじさんがただ食べてるだけのドラマなんて
誰が見るんだ?」と
言っていたそうだが
今では、押しも押されもせぬ
テレビ東京の看板番組になっている
しかも、今月には映画も公開されるとのこと
映画を盛り上げるために
過去の作品も、再放送されている
それが、この年末年始の
怒涛の「孤独のグルメ」再放送ラッシュだ
内容が内容なので
かなり古いものでも、何の違和感もなく
楽しく見られる
むしろ、五郎の選んだメニューと
感想と
何よりも、美味しそうにドンドン食べる
その食べっぷりの良さが
とても気持ちがよい
松重サンが五郎役に抜擢された理由が
「いつも、ロケ弁を美味しそうに食べているから」
だというのも、
なるほどなぁ、と思わず納得してしまう
それにしても、ご本人も
まさか、ロケ弁を食べる姿で
ご自身の代表作になるような役が来るとは
思わなかったのではなかろうか
全く、世の中というのは
何がどう転ぶかわからないから
この、突拍子の中差が、本当に面白い
「孤独のグルメ」は
この独特の緩さ、ぬるさが好きで
見るともなしに、なんとなく見てしまっている
多分、これも
「好き」の一種なのだろうと思う
今年の年末のXのトレンドワードにも
「孤独のグルメ」が入っていた
その中に、実に愉快な投稿があった
「毎回、ドラマの最後に流れる
ほぼ、ほぼ、人柱」という歌の意味が分かりません
誰か、解説してください」というのだ
どういうことか、お分かりだろうか?
私は、10秒ほど、何が書いてあるのかわからず
わかった瞬間に、盛大に爆笑した
ドラマの最後には、ドラマのテーマソングがかかる
このテーマソングの歌詞は
主人公の名前
「五郎 五郎 井の頭(いのかしら)」
これの、繰り返しである
……ドラマもぬるいが
テーマ曲の歌詞もまた、負けず劣らず、ぬるい
というところだろうか……
この歌詞を、ききまちがえたのだ
よりによって
「ほぼ 人柱」に
だか、確かに
五郎、と、ほぼ、はよく似ているし
人柱、と「いのかしら」も似ている
私は、聞き間違えはしなかったが
確かに、そう聞けば、聞こえてくる、というよりも
この投稿を読んでからは
「ほぼ 人柱」としか、聞こえなくなってきて
新年早々、どうすればよいのか
明るい悩みに、取りつかれている
それにしても
完全に人柱ならわかるのだが
「ほぼ 人柱」というのはどういう状況なのだろう
それこそ
誰か、解説してください、と言いたくなってくる
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