大みそかの恒例、紅白歌合戦
見なくなってから、もう、かなりになる
そもそも、搭乗歌手のほとんどを知らない
特に、韓国のグループは全く分からない
AKBあたりまでは、まだついて行けたが
〇〇坂、という名前のグループが
いくつか出始めたころから
完全に興味が失せた
そもそも、国民的にヒットした歌というのが
ここ数年、いったい何曲あるのか
そう考えると
その年を代表する歌手の、その年ならではのヒット曲で
一年を振り返る、という
紅白のコンセプト自体が
すでに過去のものになっているのではないかと
そんな気がする
郷ひろみや、石川さゆりは
さすがに知っているが、さほど好きというわけでもない
大みそかは、ほとんど
テレビ東京の、昭和を代表する曲を集めた
特番を見ながら、おせちを作り
ビデオ店で借りてきた
軽いコメディーを見ながら、夜を過ごし
ジルベスターコンサートで年越しをし
ゆく年くる年で新年を祝う
だが
今年は、これだけは見ようかな、と
思う人が現れた
特に、ファンだというわけではない
むしろ、私にはピンとこないタイプの歌手だ
俳優として、真田丸に出演していた時の方が
印象的だったように、私には思えるのだが
星野源サンである
曲目は「ばらばら」
この曲に決定するまでには
ちょっとした、問題があった
もともと、予定していた曲は
「地獄でなぜ悪い」
星野源サンが病気で生死をさまよっていた時の
実体験をもとに作った曲だそうだ
ところが、そもそもこの曲は
映画監督、園子温が
同名のタイトルの映画の主題歌として依頼したもので
……そして、この映画には
星野源自身も、登場してはいるのだが……
この、園子温監督は、性加害を行っており
これが、明るみに出てからは
事実上、映画界から追放されたようなもので
新作はおろか
表舞台に出てくることすらなくなっている
こうした、いわくつきの曲を
紅白という大舞台で歌うのは、いかがなものか
性加害の被害者に、つらい思いを
フラッシュバックさせることにはならないか、と
いう声が上がり
それに対して、主に星野源サンのファン層が
そんなところまで、いちいち口をはさんで来るな
細かすぎると反発
ネット上では、かなりの泥仕合になりかけていたが
これが指摘されてすら、数日後
星野源サンが、スパッと曲の変更を発表した
その、理由を説明した文書を読んだ
もともと、星野源サン個人の体験をもとにした曲で
依頼はされたとはいえ
園子温監督とは、まったく関係のないことを
述べたうえで
NHKから、この曲を歌ってほしいとオファーがあったこと
その理由は
「苦しい時代を生きる方々を
勇気づけてほしい」だったこと
だが
この曲を紅白で歌うことで、セカンドレイプとなる可能性は
ゼロではないこと
これでは、勇気づけるのと
真逆の効果になってしまい
NHKのオファーを受けた、自分たちの思いとも
正反対になってしまうこと
これを、大変にわかりやすく、かみ砕かれた
「自分言葉」で語ってくれていた
私が特にしびれたのは
この文書の終わり近くに書かれていた
「私たちは
あらゆる性加害行為を
容認しません」
の一文だ
当たり前、といえば、当たり前だ
性加害行為は、犯罪なのだから
だが
ここまで、悪いことは悪い、と
単純に、しかも、すっきりと
言い切ってくれるのは、貴重だ
しかも、男性から、というのがいい
私は、性加害問題と、それに対する特有の「甘さ」は
男性側の意識改革がなければ
亡くならないだろうと思っている
女の子を力づくでどうこうするなど
「ダサい」「最低」「男の風上にも置けない」
「恥知らず」と
男の側から、断罪するようにならなければ
なくならないのではないか、と思っていたところだ
星野源サン、実に知的で、恰好良く、さわやかだ
俗にいう、「超クール」だ
紅白には、どうしても興味は持てないが
星野源サンには、拍手の一つも送りたい
この方の曲だけはチャンネルを合わせて
ひとつ、正座でもしながら
集中して聞いてみようかと思っている
You Tubeで見つけた、紅白で歌う曲
「ばらばら」のアドレスを貼っておく
興味のある方は、どうぞ
この歌の歌詞も、なかなかのものだと思う
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