起きる、起きると言われていた
南海トラフ地震が、とうとう起きた
気象庁が、南海トラフの危険地域の地図を
ネットで公表している
宮崎で起きた地震は、震度6
津波もあったと報道されている
危険と言われたら、1週間をめどに
すぐに避難できるように、と通知が出ている
巨大地震の可能性があるが
2時間をめどに、少しずつ可能性は下がっていくそうだ
私の住んでいる関東地方は
南海トラフの範囲外なので
私自身の命の心配は、とりあえずはないとはいえ
明日の出勤には、不安が無いとは言えない
防災用の備蓄は、とりあえずは浴槽に
水はためてあるし
簡易トイレは1週間分
キャットフードも2キロ袋が一つ
水は2リットルが14本
レトルトのアルファ米は20個
缶詰が5・6個
まず、なんとか買い占めはしなくても
暮らしていけそうではあるが
枕元には、避難用品を置いておこうと思う
それに、今、私が寝ている部屋は
家の中で一番涼しい和室に
夏用の寝ゴザを敷いて、薄い布団にしているが
この部屋の、巨大な座机には、家具の固定をしていない
これが夜中に地震で飛び上がり
私の腹の上にでも落ちてきたら、と思うと
なんとも、ゾッとした
とりあえず、暑いことは暑いが
普段の寝室に戻ろうと思う
宮崎の方々
トラフの範囲に住んでおられる方々のことを思えば
甘えているとしか、言いようがないのだが
やはり、怖い
特に、私は阪神淡路大震災の経験者だ
家は京都だったが
玄関がひずんで
ドアが開けられなくなるくらいには揺れた
そのせいもあるのだろう
地震に対しては、無力感が先に立つ
手放しで、怖い
明日、仕事に出かけるのはイヤだ、と
なんとか休めないだろうか、と
パニクりかけて、ふと思った
まるで、子供みたいだ
ここは、アラカンの見せ場
年の項の発揮どころ
奥歯をかみしめてでも、落ち着こうと思った
困難は分割せよ、という
私は何が怖いのか、分割して考えてみた
備蓄は、ある
飢えや渇きを恐れているわけではない
ライトも、非常用のラジオもある
情報不足を恐れているわけではない
猫のフード
これは心配だ、特に我が愛猫は
自分ではフード袋が開けられないのだが
多めにフードを置いておくと
全部食べてしまって、食べ過ぎで戻したりする
おバカなところがある
これは、明日、自動給餌気を買って帰ろう
それまでに、地震にならなければよいが
もし起きたら、これも運命と割り切って
ひたすら、家路を歩くとしよう
どう悪くても、翌日までには着くだろうし
猫も、1日だけなら何とかなるだろう
家は鉄筋だ
倒壊でつぶされる可能性は低い
海からも川からも遠い
津波の危険はない
ここまで考えて
私が怖がっているのは
ただ単に、地面が揺れること
揺れることで、不測の事態が起きること
火災などの二次災害に巻き込まれて
不測の事態に陥ること
だと判明した
どちらも、「不測の事態」
つまり、思いもよらない事態、のことだ
ということは、いくら心配したところで
予測がつかないのだから、手が打てない
要は、心配するだけムダなこと、だ
それなら、精神衛生上も
心配しないに限る、と
無理にでも、割り切ることに決めた
ただ、火災で死亡するケースの多くが
酸素不足、あるいは、火災で発生した
有毒ガスを吸い込んだことで
やけどによるケースは少ない、と
読んだことがある
明日は、スーツのポケットに
スーパーでもらったビニール袋を
何枚か詰め込んで
万一の時には、空気を集めて
無事に息ができるように準備して
通勤することにした
賢く怖れる
できる限りの準備は整え
できないことは、その場になったら考えようと
きっぱり割り切る
常に沈着冷静には慣れないが
沈着冷静を心掛ける程度には
「大人」でいたいと思っている
ちなみに、下の地図は
気象庁の発表した、震度予測だ
無駄にパニックにならない
賢く怖れる
地図を見ながら、声に出して
何度も繰り返し、覚悟を育てているところだ
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