2024年10月17日木曜日

追悼・さよなら西田敏行さん

 今日、Xを見ていたら

トレンドワードに「西田敏行」が入っていて

何か、新しい役を始めたのかな、と思って

yahooニュースを見てはじめて

亡くなられたことを知った


まだ76歳、現在の男性の平均寿命は81歳

まだまだ、お若かったと思う


つい数日前まで、仕事の話をしていた

今日も、仕事が入っていたとのこと

亡くなられたのは、ご自宅で

ベッドの上で、冷たくなってた、と

記事には書かれていた

原因は何か、現段階では分かっていないそうだ


心臓がお悪い、という話は

かなり前から聞いていた

二年前の大河ドラマ、「鎌倉殿の13人」では

後白河法皇の役を演じていたが

体調が悪く

すべてのシーンを座ったままでなくては

演じることができなかった、と

聞いたことがあった


心臓と脳は

本当に早く、あっけないほど

家族と同居していても

家族も気づかぬうちに、世を去ることが

多いと聞いている

西田敏行さんも、心臓に持病をお持ちだったそうだ

介護とも、認知症とも無縁で

文字通りに、生涯現役を貫かれたが

ファンの一人として

あまりに突然の旅立ちは

何か、もぎ取られていったようで

とても寂しく、ショックだ


西田敏行さんといえば

私にとっては、「釣りバカ日誌」の「浜ちゃん」役だ

映画としても

同時上映されていた、寅さんシリーズより

釣りバカシリーズの方が好きだった


西田さん演じる「浜ちゃん」は

一種、私の理想の生き方でもあった

私は、喘息の持病があり

それだけでも、会社のいわゆる出世競争からは

外される立場にあった

その中で

「浜ちゃん」的な生き方

つまり

仕事はするが、一番大事にするものは仕事ではない

家庭と、自分の好きなこと

ただ、どこまでも「いい人」で

その人のファンがおり

何か、ピンチになれば助けてくれる人が

たくさんいるような生き方

こんな風なのも、いいな、と思えた

それが、一時期、本当に救いになった時期もあった


古い大河どらま「をんな太閤記」の

秀吉役も、よかった

秀吉は、小柄でサル顔という

イメージとは違っていたが

あのドラマの秀吉には

西田敏行さんがぴったりだったと今でも思う


私の大好きな

三谷幸喜さんの映画

「ザ・マジックアワー」で演じた

町を牛耳る悪のボス・天塩役も、

コミカル・シリアスどちらも演じ分けられる

西田敏行さんの持ち味が

とてもよく出ていたが

一つあげろといわれれば

「ステキな金縛り」で演じた

落ち武者の亡霊・更科六兵衛役を選びたい

西田敏行さんの面白さが

全作品のなかでも、一番爆発しているのが

この、「素敵な金縛り」だと思う


「釣りバカ日誌 ファイナル」の中では

三途の川で、死者の衣を奪う

奪衣婆を演じ

冥途に迷い込みかけたスーさんこと、鈴木社長と

服を奪い合ううちに、三途の川に落ちて

生き返ってしまうシーンがあったのを

複雑な気持ちで、思い出している


何を演じても、どこかに温かみと

愛嬌のある、いい役者さんだったと思う


ご冥福を、お祈りします

ちなみに、貼ってあるのは

「ステキな金縛り」のポスター

まだ見ていない方には、ご供養の意味も込めて

一見をおススメする

この映画では、あの世とこの世の地続き感が

非常に強い上に

笑って、泣けて、追悼にはベストな

一本だと思う




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