2024年2月26日月曜日

★春宵一刻値千金

 花粉症持ちだ

この頃は、国民病と言われるようになり

かなり理解が広まってきたのは

ありがたい限りではあるが

私は物心つくころからの花粉症

毎年、ひどいくしゃみと、時折は咳にもなるので

決まってこの時期に医者に行っていたものの

当時の医療技術では

「風邪です」と、あっさりと診断され

親には、皆が風邪をひかなくなる

この時期に限って、毎年風邪をひく、と

あきれ返られていたのを

両親ともに見送った今では

なんとなく、懐かしく思い出す


目のかゆいのだけは閉口なので

花粉よけのだて眼鏡に

コロナも防げる優れもののマスク

点鼻薬とポケットティッシュの重装備で

趣味の散歩に出かける


この頃はマスク姿でも

不審者扱いされなくなったので

それだけでも本当にありがたい

10年くらい前までは

マスクでコンビニに入るだけで

レジからも、周りからも

コンビニ強盗予備軍を見るような目つきで

見ないふりして眺められていたものだ

さすがに、これは懐かしいとは言えないが


花粉症とはいえ

この時期の散歩は楽しい

私の住んでいる関東地方では

梅はさすがに終わっているが

花桃にはまだ少し早く

つぼみが膨らみ始めたくらいだ

和菓子屋は雛あられや、桜もち、花のねりきりで

実に鮮やかになっているし

いちご大福もキャンペーン真っ盛り

ソバ―キュリアスで酒を飲まない甘党にとっては

実に、心弾みのする季節だ


近所の空き地をちらりと見たところ

まだ、土筆は出ていないらしいが

この暖かさなら、そろそろだろう

今週末か、来週末あたりには

ビニール袋と弁当、ピクニックシートを持参で

多摩川の河川敷にでも

土筆をつみに行きたいものだと思う

山菜取りは、昔から憧れだったが

山のどこに何が生えているか、などは

ぶらりと行った観光客にはわからないだろう

毎年なじみの、河川敷で

吸い物と佃煮用に、20本もあれば十分すぎるほどだ


料理の鉄人で、道場六三郎が

「春の味は苦み」と言っていたのを

印象的に覚えている

手製の土筆の吸い物などをつくり

山菜(多分、土筆も山菜だろう、少なくとも野菜ではないとおもう)の

苦みをゆっくりと味わいながら

気に入りの器に盛りつけた

銀色も鮮やかな

イワシの刺身などをつついていると

しみじみと

今年も春を迎えられて、幸せだ、と

柄にもない感慨に浸りたくなってくる


これまた、気にっている

今年の大河ドラマ風に言うと

春宵一刻値千金

なのである



 

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