2024年2月12日月曜日

★シングルシニアのバレンタインの楽しみ方

 いよいよ明日はバレンタインデーだ

連休中から、実に楽しみで

なんとなく、ソワソワしていた


「チョコをもらえる」「チョコをあげる」のが楽しみなわけではない

そのあたりの楽しみは

ティーンエージャーの校舎裏だとか

せいぜいが、20代から30代くらいの

フジテレビのドラマに出てくるOL世代止まりだろう

人生経験半世紀を過ぎたプラチナエイジとしては

(シニアと言う言葉は、実は好きではない)

別の楽しみ方をしたい


まず、チョコを人にあげるのは止める

昔から、義理チョコだの、友チョコだの

ああいった、ムダな出費を伴う儀礼は嫌いだった

バレンタインをもらえば、ホワイトデーに倍返し、という

あの奇妙な習慣も、一体何なのだろうと思う

そもそも

我々世代が20代くらいになるまで

ホワイトデーなるものは存在しなかったではないか

それが

「もらったものにはお返しをしないと」

「もらいっぱなしは良くない」という

極めて日本的な考え方と、業界の思惑が合致して

無理矢理に作ったのがホワイトデー

しかも、最初は「キャンディーデー」と呼ばれていた

それが「マシュマロデー」に変化して

最後は「ホワイトデー」に落ち着いた

その経緯を見たくも無いのに見続けた世代としては

極めて「アホらしい」としか、言いようがない

私個人の話をすれば

中元、歳暮、年賀状じまいはすでに済ませた

当然、チョコじまいも済ませたつもりでいる


では、何が楽しいのか、と聞かれそうだが

まず、単純に私はチョコレートが大好きだ

だが、普段、隣町のマルイあたりで手に入るブランドは

モロゾフ、メリー、ゴディバなどのような定番だけ

それ以外のメーカーとなると

デパートあたりで探すのが妥当なのだろうが

自宅からデパートまでは、電車で片道30分かかる

いくらチョコのためとはいえ

やはり、つらいものがある


だが、バレンタインになると、隣町のマルイはおろか

近所のスーパーでもチョコレートコーナーができていて

帝国ホテルやらホテルオークラやら

聞いたことのない海外ブランドやら

生チョコ、テリーヌショコラ、チョコ羊羹まで

目移りしてしまって選べないようなチョコレートが

色とりどり、きれいな缶や箱で着飾るように並んでいる

私にとっては

この頃話題の美女をずらりと並べたミスコンよりも

麗しのチョコレートがずらりと並んだ

この売り場の方が、ずっと魅力的だ


さらに

「大事な相手に愛を伝える」という趣旨がいい

私は両親を見送り、一人っ子で兄弟もおらず

息子はいることはいるが、所帯持ち

妙な愛など伝えては、かえって困惑させてしまうだろう

なので

私が、愛を伝える相手は

ただ一人、最愛の私自身


愛情の送り手と、受け手の一人二役を楽しんで

夕食は、予算の範囲内でロマンチックなごちそうを作る

チョコレートを買うのとは別に

たいてい、自分でガトーショコラを焼いている

バターは使わず、その代わりに絹ごし豆腐を使う

 コレステロールの心配のない、シニアに優しい安心ケーキだ

ケーキ屋ではなかなかお目にかかれないので

不肖、私がパティシエ気分全開で作っている


最愛の自分を楽しませるため

あれこれと準備をしながら、せっせと自分をほめまくる

簡単なことでいい

「まだ夜の明けきらない暗い時間に

 寒いかなか、出勤するなんて、なんて偉い」

「家庭菜園の野菜を育てるのが、上手で、すごい」

「スペイン語の勉強を続けられるなんて、見事」

「ネコからも愛されて、うらやましい」


愛情の受け手にふさわしいように

少しだけ、背伸びした一日を過ごしてみる

これも簡単なことでいい

背筋を伸ばして、足を太ももから前に出して

スッと歩くとか

普段より丁寧に掃除をしてみる、とか

筋トレの時間を少しながくする、とか

その程度のことだ


そして、最後には

愛情をテーマにした芸術鑑賞、と言うほどでもないが

古めのジャズボーカル、シャンソンなど

これは年によって嗜好を変える

今年は、近所の図書館で置き始めたバレエのDVDを借りてきた

イギリスのロイヤルバレエの「ロ三オとジュリエット」だ

この作品は、白鳥の湖などと違って

相当に演劇的で、ダンサーも演技の要素が強い

踊りの振り付けも凝っていて

特に、仮死状態のジュリエットと

ジュリエットが死んだと思って絶望したロミオとの踊りは

本当に死体と踊っているようで

実に素晴らしい


今から、明日が楽しみでならない

役職定年済みのありがたさで、定時で上がって

最高のバレンタインを過ごそうと思う


(豆腐ケーキの作り方は

 もしご要望があるようなら

 いずれまたブログで書こうと思う

 言わなければ、豆腐入りとはわからない

 濃厚な自慢レシピではある)







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