2024年6月23日日曜日

シニア男性はモテないものと心得よ

 この頃、仕事の同僚が

月曜日になると、なんだか妙にはしゃいでいる

単に「浮かれている」というには

ちょっと、脂ぎったような

正直、どことなく不快な浮かれっぷりである


その原因は、どうやら

大河ドラマにあるらしい、ということが

先日、やっとわかった


今年の大河ドラマは、ヒロインが紫式部

ただ、「紫式部」というのは

本人の名前ではない

平安時代の女性は、名前がはっきりしていなくて

かなり有名な女流作家でも

「大将道綱の母」などとよばれており

女性個人の本名は、よくわからなかったりするのだそうだ

ドラマでは、「紫式部」はまだ「まひろ」と呼ばれている


この「まひろ」が

何と、年の差婚をするのだ

これは歴史的事実で

夫は自分の父親の友人で、遠い親戚

つまり、自分の親と同じくらいの相手が

最初の結婚相手になる

オマケに、この年の差夫に早く死なれて

紫式部は、藤原道長の娘の

女官、兼、家庭教師、のような立場で

仕事を始め、この道長の娘が天皇と結婚すると

娘についていき、宮中で働くことになるのだが


この「年の差婚」で

妙な自信を持ってしまったらしい

そもそも、女性は年上が好きだし

自分たちだって、若く作って、おしゃれをすれば

まだまだモテるはずだ、という

ちょっとズレた方向に、モチベーションがアップしているらしい


私個人としては

男がオシャレに目覚めるのは大歓迎だ

そもそも、日本では高齢者は控えめにするもの

地味目で、もっさりとした服を着て

盆栽でもいじって

孫の成長を楽しみにくらすもの、という

妙な枠組みがあるようで、実に気に入らない


これは、特にスペインやイタリアのような

ラテン系の国が多いのだが

海外、特にヨーロッパでは

「おじさん」層と「シニア」層の男性が

実にカッコいい

小粋な帽子をかぶっている人も多い

今や、人口の30パーセントを占めるシニア層が

それぞれ、着たい服を着て、いきいきと

ファッションを楽しむようになり

すれ違う人がそれぞれ、ちょっと小粋なシニアばかりになれば

それだけでも、毎日が楽しくなるだろうし

シニアファッションとして、新しい経済発展が

見込めるかもしれないと思う


だが

それと、「若い女の子にモテる」というのは

完全に別だ

それに

このドラマの、紫式部の夫役を演じているのは

佐々木蔵之介サンだ

この人は、中高年以降に出てくる

何か、ねっとりとした嫌らしさがない

実に、珍しいタイプだ

どことなく、ひょうひょうとしていて、お気楽そう

少年っぽい持ち味に加えて

第一回から登場して

丁寧に、丁寧に、主人公との関係を描いてきた

だからこそ、不意のプロポーズも

不潔な感じがしなかった

この、少年っぽさや、軽さというのは

いわば、天からの贈り物のようなもので

一般人で、持っている人には

少なくとも、私は一度もお目にかかったことがない


だが

私の職場では

妙に自信を持ち始めたシニア層が

積極的に、押しの一手、などと

勘違い発言で盛り上がるところを

ちらちらと見かけるようになった

何でどう自信を持とうと、確かに個人の御勝手だが

どうか、職場でセクハラ案件だけは

起こしてくれるなよ

必ず、老害と言われて

こちらまで、風評被害をうけかねないから、と

なんとなく、落ち着かないこの頃である


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