キリンのチューハイ「凍結無糖」で
CMに起用したのが
「高齢者は集団自決しろ」
「高齢者は集団切腹とか」
「切腹は文化だから(高齢者の集団切腹は)最高のクールジャパン」
「安楽死の強制が必要」
と発言していた問題児
ツイッター(X)でたたかれて
キリンの不買運動も始まったところで
キリンが「過度な表現があった」と
広告取り下げをしたのが、今朝のこと
ただ、どうもこれだけではすみそうになく
「そもそも、どうしてこんな差別主義者を選んだのか」
「表現だけが問題で
その裏にある、優性主義は認めるのか
ナチスと同じ考え方ではないか」
「会社の立場を説明すべき」などなど
まだ、火種がくすぶっているようだ
ツイッター(今はXだが)の力はすごいな、というのが
素直な実感だ
ツイッターで市民が「物申す」ことで
妙な思想や発言を表舞台から駆逐する
憲法学でいう「表現の自由市場」を
現実に目の当たりにしたのは、少しばかり感慨深い
確かにまだ、気になることはいろいろあるが
まずは、良かったのではないかと思っている
何が良かったのか、と言われると
やはり、一番大きいのは
「シニア層を怒られせると商売ができない」という
認識が広まったことではないかと思う
今や、高齢者人口は28.7%
人口の約3割の消費活動がどれだけの額になるか
そして、また
これだけの層が、一度にそっぽを向き
「この商品は買わない」と言い出したら
企業にとって、どれだけの損害か
あの問題発言をしたのは経済学者だそうだが
こうした経済問題を
少しも考えなかったのだろうか
実に不思議な思考回路だ
しかも、商品は酒だ
成人という小さいパイの中では
高齢者の消費動向のしめる割合は
通常の商品よりずっと高いだろう
キリンにしてみれば
商品を売るために億単位のCM料を払っておいて
まさにそのCMのおかげで
この層から不買を突きつけられ
商品が売れなくなったのでは
まさに踏んだり蹴ったり
CM取り下げは、ごく当然の流れだと思うのだが
それなのに
あの問題児をCMに起用したことでもわかるように
シニア層は消費者として
なんとなく軽んじられている
この世代の欲しがるものを作り、売ろうという体制が
できていないように思うのだ
シニア向けの「素敵な商品」と言われても
私の視野が狭いこともあるのかもしれないが
とっさには
ハヅキルーペくらいしか思いつかない
ここから先は、五木寛之サンの受け売りになるが
シニアの嗜好をトコトン研究して
シニアの欲しがりそうなものを開発、販売することで
新しい活路を開く
そんな企業が、もっとあってもいいと思う
シニアの欲しがりそうなもの
例えば、軽くて、耳さわりが良くて、デザインがしゃれていて
それでいて、人の声だけを拾う、補聴器などだ
五木寛之サンの言葉を借りれば
「補聴器のフェラーリ」を作って
日本を飛び越え、世界の富裕層シニア
……耳が良く聞こえるのなら、金などいくら出しても惜しくないという
極上の富裕層は世界にはいくらでもいる……
こうした人にアピールできるモノづくりをして
「日本はシニアのパラダイス」
「シニア製品は日本が一番」
という評判を作り、シニアグッズで日本経済を引っ張る
そういう方向性を探っていっても
良いのではないかと思っている
今回の事件が
シニア層を「消費者」の一大勢力として認め
シニア層を怒らせないことから始めて
いずれは、シニア層に向けた商品が
花盛りになる、そんな未来のきっかけに
なってくれるといいな、と
夢のようなことを考えている
とても、自決などしている場合ではないのだ
ちなみに
高齢者向けの福祉政策が破綻しているのは
高齢者のせいなどでは、全くない
我々世代は、時の政府の言うままに
出せと言われた社会保険料を愚直に出し続けてきたのだ
この額で足りる、と計算した
政府の判断ミスが、根本の原因だ
子供が少なくて、年金が払えない、という点にしても
そもそも、少子化は昨日、今日、始まったわけではない
何十年もかけて、じわりじわりと
進んできており、そのたびに
「このままでは、年金が崩壊しますよ」と
あちこちから警告をされていたにも関わらず
ロクな手を打てずに、呆然と見ていた
政府のせい、完全な政策ミスだ
政府のしりぬぐいを、なぜ我々世代が
こともあろうに
自分の命で払ってやらなくてはならないのか
しかも
政治家が自分の資産や給料をなげうって
年金資金に充ててもらっても
まだ足りないというのならともかく
政治家は定年も何もなく
世界的にもダントツに高い給料をもらい
コロナ下でも交通費までもらい
とどめに、億単位の裏金をため込んで
何が集団自決だ、と思う
ここは、昭和世代らしく
山口百恵の、あの名セリフ(名歌詞?)で締めたい
「バカにしないでよ」
(「やってられないわ」というのもあった気がする、うろ覚え)
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