2024年3月17日日曜日

★キリン不買運動に思うこと ・③ 話はいよいよ国会へ

 「高齢者は集団自決せよ」

「高齢者は集団切腹とか」

「切腹はカルチャーだから

 (高齢者の集団切腹は)最高のクールジャパン」と

数年前から発言し続け

撤回も謝罪もしていない問題児が

キリンの氷結無糖のCMに起用されたところ

あっというまに不買運動が始まり

キリンは二日でCMを撤回したのだが


どうやら、話はそれだけでは収まりそうにない

話は、いよいよ国会にまで

取り上げられた


野党の党首の国会質問で

いきなり、岸田首相に、こうした考えをどう思うか、と

ズバリと切り込んだ

当然ながら、首相の答えは、全く常識に反する、と

完全否定だった


だが、話はここからだった

この問題児の問題発言の後で

財務省と、農林水産省が政府広報に起用している

これは一体どういう経緯だ、というのが

国会での質問の趣旨だった


財務省がこの問題児を起用していたのは知っていた

このパンフレットも見たことがある

だれかとの対談で

一番最初に、この「集団自決発言」について

グタグタと言い訳をさせていた

そのあとで、のんびりと対談が始まっていた


つまり、財務省は完全に事態を把握していて

なおかつ、この問題児に政府のお墨付きを与えて

政府の言いたいことを、代理で言わせていたわけだ


この「高齢者は集団自決せよ」発言をしたのは

一度や二度ではない

今では

「かなり本気で、メタファーではなく」

「三島由紀夫とかの、文字通りの意味で」

と発言した時の動画も出回っている

私が一番罪深いと思っている動画は

十数名の中高生を集めて、質問に答えている動画

そのうちの一人の男の子が

「自動で高齢者がいなくなるというシステム」を

「イイと思う」

どうすれば実現できるか、と

その具体的な方法を訪ねている動画だ


この問題児は、映画をもとに

ある一定の年齢になったら、死亡するような装置を

体に埋め込むシステムと

崖から飛び降り自殺をされて、死にきれなかったら

集落の住民がこん棒で殴り殺すシステム

二つを紹介して

「(そういう社会が)実現できるように頑張ってください」と

励ましていた


中二の子供が中二病なのは、仕方がない

一時期、誰でも通る道かもしれない

私の時代では、尾崎豊に夢中な友人は

いくらでもいた

だが、ある程度のところまでいくと

必ず、大人がブレーキをかけてくれていた

逆に言えば、極端に走りすぎないように

最後のところで、大人が手綱をにぎつていたので

決定的には、病まずに済んでいた

それが、いい年をした大人が

無分別な子供をあおりたてて、異様な思考を植え付けようとするとは

この動画の子供の姿は

私のなかでは、反ユダヤ主義のスローガンを叫び

鍵十字の旗を振り回している

ヒットラーユーゲントの子供の映像と完全に重なっていた


農林水産省も起用していたとは

全く知らなかった

動画を探したが、すでに削除されていて

残念ながら、見ることができなかった

この問題児が、総理大臣の役をやっている

かなり、血圧の上がりそうな動画だったそうだが

話のタネに、見てみたかったので、残念といえば残念だ

日本の第一次産業、つまり農業、水産業は

70パーセントが65歳以上だ

高齢者がいなくなるということは

ほぼ、日本から第一次産業が無くなることに等しい

それをわかっていて、やっていたのだろうかとと思う


キリンがCMを取り下げたのは

高齢者の集団自決をすすめようとする

この問題児をCMに使うということは

キリンもその考えに賛成だと思われても

仕方がないだろう、という

社会の評価を受けてのことだった

それなら、同じ理由で

財務省と農林水産省も

本心は、高齢者が死ぬのを待っているのではないかと

いわれても仕方があるまい


それにしても、私を含めて

シニア層の払った税金の中から

この問題児に出演料が支払われていたとは

実に腹立たしくてたまらない

こうなったら、どこの広告代理店が

どうしてこの問題児を政府広報に押し込んだのか

その経緯も、きっちりと教えてもらわなくては

腹の虫が収まらない


国会で取り上げられた以上

この騒動は、議事録という公文書になり

公式記録として、百年他意んで残ることになった

なんだか、歴史の転換点に立っているようで

ちょっと、しみじみとした感慨もある







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